明治ホールディングスの2023年3月期の連結決算は、売上高1兆622億円(前年比4.8%増)、営業利益754億円(同18.8%減)で増収減益となった。本年度は、新型コロナウイルス感染症拡大による世界経済や国内消費動向への影響、またロシア・ウクライナ情勢や円安などに起因する原材料価格およびエネルギーコスト高騰の影響を大きく受けた。食品セグメントでは、ヨーグルト・チーズ事業や牛乳事業が減収となったものの、海外事業やその他・国内子会社が2桁成長、ニュートリション事業やチョコレート・グミ事業、業務用食品事業が1桁成長となった結果、増収となった。営業利益は、主力商品を中心に価格改定を実施したものの、原材料コストやエネルギーコストの増加に加え、ヨーグルト・チーズ事業の売上数量の減少により、減収となった。医薬品セグメントでは、国内医薬品事業と海外医薬品事業が2桁成長で牽引し、増収増益となった。明治ホールディングスでは、2026ビジョンに向けた第2ステージとなる「2023中期経営計画」を2021年度からスタートしている。最終年となる2023年度は、次の中期経営計画への助走期間と位置づけ、事業成長力の回復と次の成長ドライバーの育成、「明治ROESG®」のさらなる進化を図る。食品セグメントでは、コストアップへの対応、コア事業の付加価値追求と海外事業の成長加速、医薬品事業では、ワクチン事業の強化・拡大、次の成長ドライバーの育成に向けた研究開発のスピードアップやCMO/CDMO(受託製造/受託開発製造)事業の強化・拡大に注力する。これらの取組みにより2023年度は、連結売上高1兆1,020億円、営業利益780億円を目指す。
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