明治ホールディングスの2022年3月期の連結決算は、売上高1兆130億円(前年比15.0%減)、営業利益929億円(同12.4%減)、経常利益940億円(同14.7%減)で減収減益となった。売上高は「収益認識に関する会計基準」等を適用した影響により前年を大きく下回ったが、同基準での比較では前年度並みであった。「2023中計」の初年度となる本年度は、新型コロナ感染症の影響に加え原材料価格やエネルギーコストの高騰等、厳しい環境下での事業展開となった。食品セグメントでは、ヨーグルト・チーズ事業や牛乳事業が巣ごもり消費の反動などの影響を受け減収となったものの、業務用食品事業の回復やニュートリション事業と海外事業の回復でカバーした。医薬品セグメントは、農薬事業譲渡の影響があったものの、医療機関受診者減少の影響を受けていた国内医薬品事業が回復したことで、全体では増収となった。今後国内では、コア事業の成長力を回復させ、原材料コストや急激な円安進行によるコストアップへの対応を進めると同時に、新規ワクチン開発や新領域への挑戦など、新規ドライバーの育成に力を入れる。併せてサステナビリティの取組みも加速させる。海外については、中国でのプロバイオティクスを引き続き拡大させ、米国では原材料高への対応を進める。経営基盤・サステナビリティの活動の強化も併せて行いながら、2022年度は連結売上高1兆355億円、営業利益925億円を目指す。
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