小林製薬の2023年12月期の連結決算は、売上高1,734億円(前年同期比4.3%増)、営業利益257億円(同3.3%減)の増収減益となった。国内事業は45億円の増収(前年同期比4.5%増)。インバウンド需要(+67億)、「消臭元SAVON」「ケアナボン」「コエキュア」等の新製品貢献(+46億)もありヘルスケアが好調に推移するも、既存品の減収(▲67億)、通販が苦戦(▲9億)した。営業利益は、原材料高騰を受け、製品の安定供給のために戦略的に値上げを実施し利益を確保した一方で、人材・研究開発・広告宣伝への積極的な投資を進め、3.6%の減益となった。国際事業は、為替やFocus社連結の影響もあり26億円の増収(前年同期比6.6%増収)。各地域ともに増収した。営業利益は前年第4四半期の熱さまシート特需の反動で微減益。(為替影響:売上高+20億円、営業利益+5億円)。小林製薬では、将来にわたって持続的に成長していくために「2030年のありたい姿」を描き、2023-2025年からは、これまで以上にチャレンジが歓迎・促進される風土の醸成に取り組むべく、「私が"あったらいいな"をカタチにする」をテーマに、 枠を超えたチャレンジ風土の醸成を目指した中期経営計画を策定。2025年度の業績目標として、売上高1,910億円以上、営業利益268億円以上、2030年には売上高2,800億円(うち国際事業900億円)を目指す。
企業活動分析/戦略分析シートのご利用には有料の会員登録が必要です。
本コンテンツでは、企業の戦略や活動を当社独自のフレームに沿って時系列で整理しています。
各企業の決算情報やニュースリリースをチェックする手間をかけることなく、戦略や事業環境を素早く把握できます。競合比較や業界分析などに幅広くご活用ください。
現在、企業活動分析/戦略分析シートのサンプルを無料公開しています。無料会員への登録でダウンロードできますので、ぜひお試しください。
企業活動分析レポートのダウンロード
- バックナンバー

企業活動分析に関する基調論文
参照コンテンツ
- 戦略ケース 大衆薬のネット販売本格化で始まるメーカー・小売の業界再編 ~アマゾンが薬のネット販売を開始~ (2013年)
- 戦略ケース 法規制で縮む健食通販 (2008年)
- 戦略ケース 「大正製薬」×「小林製薬」 定番長寿商品に「すき間」で対抗 (2007年)
競合他社の業績と比較分析する
おすすめ新着記事

成長市場を探せ 高成長続ける音楽配信、まだまだ伸び代も(2025年)
音楽配信が伸びている。成長率は4年連続2桁増、10年で約2.7倍に成長した。けん引するのはストリーミングだ。高い伸び率で音楽配信は音楽市場全体の3割を占めるまでになったが、世界的に見れば配信比率は67%まで高まっており、日本の音楽配信にはまだ伸び代があるといえる。

消費者調査データ チョコレート 首位「明治チョコレート」は変わらずも、PBのリピート意向高まる
調査結果をみると、「明治チョコレート」が複数項目で首位を獲得、強さをみせたものの、「カカオショック」とまでいわれる原材料価格の高騰などによる相次ぐ値上げを背景に、再購入意向ではPBが上位に食い込んだ。

「食と生活」のマンスリー・ニュースレター 管理職は筋トレ率2倍! 20〜30代の美容・健康意識がプロテイン市場をけん引
健康意識の高まりや筋トレブームなどを背景に、プロテイン関連市場が成長しており、高たんぱくをうたうお菓子や、レトルト食品なども目にするようになった。今回は、プロテイン食品をどのような人が利用しているのかについて調査した。



