ユニリーバの2022年12月期の連結決算は、売上高601億ユーロ(約8兆2,954億円*、前年同期比14.5%増)、営業利益108億ユーロ(約1兆4,851億円、同23.6%増)と大幅な増収増益となった。22年はじめに、グラクソ・スミスクライン(GSK)の一般用医薬品事業の買収計画の断念を発表後、事業再編や人員削減による業績の立て直しを進め、悪化するインフレの中でも各製品の値上げを推し進めた結果、売上高は初めて600億ユーロを突破した。五つの事業部門すべてで売上が増加し、インドやブラジル、トルコなどで衣料用洗剤が好調だった「ホームケア」事業や、猛暑が続いた欧州などで「アイスクリーム」事業が伸びた。現在、成長戦略「ユニリーバ・コンパス」に沿って、ユニリーバの変⾰をさらに前進させ、戦略的優先事項を実行している中で、説明責任の向上とともに、より⼤胆かつ迅速な意思決定の⽂化を形成しつつあり、ポートフォリオの再構築、貯蓄の促進、取組みの改善などで、成果が出てきている。2023年度も、ブランド投資を継続し、利益率を向上させるためにコスト削減に向けた価格設定と推進を継続し、引き続きさらなる高成長の実現を最優先事項として取り組んでいく。
*2022年の年間平均為替レート 138円/1ユーロにて換算
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