ユニリーバの2023年12月期の連結決算は、売上高596億ユーロ(前年同期比0.8%減)、営業利益98億ユーロ(同9.3%減)と減収減益となった。為替の悪影響と買収・売却を除き、引き続き高水準のインフレに対応した価格上昇によるものを考慮した実質売上成長率は7.0%増で、数量ベースでは0.2%のプラス、価格ベースでは6.8%のプラスとなった。重点となる30のパワーブランドによる実質売上成長率は8.6%であった。ビューティ&ウェルビーイング、パーソナルケアは増収増益、アイスクリームは増収減益、ホームケアは減収増益、ニュートリションは減収減益と、事業部門により業績格差が出た。これを受けて、2024年度に向けて、新成長戦略を修正し、2023年10月にアップデート。2023年第4四半期には、この計画を事業全体に定着させるべく、急ピッチで進めた。具体的には、「成長性の加速」を実現する30のパワーブランドへの集中とポートフォリオの最適化、「生産性とシンプルさ(粗利益率の回復とコスト削減・経営責任体制の明確化)」、「パフォーマンスを重視する文化(経営陣の刷新等)」に取り組み始めむ。現状、2024年1Q業績は、パワーブランド、ビューティー&ウェルビーイング事業の成長が牽引し、全事業が成長、全社売上 1.4%の増収となった(Underlying sales growth of 4.4%)。
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