
アイスクリーム市場の快進撃が続いている。2023年度のアイスクリーム市場は、初の6,000億円超えで4年連続で過去最高を更新した(日本アイスクリーム協会)。

2023年度年のアイスクリーム市場は6,082億円で、対前年では2桁増に迫る109.9%となった。アイスクリームは気温が25度を超えると急激に売り上げが拡大するといわれているが、2023年、東京の夏日(最高気温25度以上)は市場1位タイの140日にも達した。1年の4割近くがアイスクリームが欲しくなる気温だったことになる。さらに、気温が30度を超えると、売れ筋は氷菓やかき氷にシフトする。実際に昨夏は品薄になる氷菓も出たという。
今年の夏も猛暑の予報が出ている。すでに東京は猛暑日、静岡では39度を記録した。
物価高による節約志向も、「スイーツとしては割安」ととらえられやすいアイスクリームには、向かい風にはなりにくい。メーカー各社は、ロングセラーに注力するとともに、プラントベースや健康志向などさまざまな付加価値を訴求するアイテムも投入する。アイスクリームの快進撃はまだまだ続きそうだ。
シリーズ 成長市場を探せ
- コロナ禍の「癒し」契機に急拡大するフレグランス(2024年)
- クラフトジンがけん引 国産ジン、5年で3.9倍に(2024年)
- ビスケット市場、4年連続プラスで初の4,000億超えに(2024年)(2024年)
おすすめ新着記事

消費者調査データ 熱中症対策飲料・スポーツドリンク 首位は「アクエリアス」、ぴたりと追走する「ポカリスエット」
例年の猛暑で「こまめな水分補給」の必要性も広く浸透しており、熱中症対策飲料やスポーツドリンクの受容性は高い。調査結果では「アクエリアス」が首位となったが、その後ろには「ポカリスエット」がぴったりとつけている。

「食と生活」のマンスリー・ニュースレター 3人に1人がプレミアム歯磨き粉を選ぶ時代 美容・健康・機能重視の志向が市場を変える
高価格帯の歯磨き粉の市場が伸びている。ドラッグストアやスーパーでも高価格帯の売り場が広がっているようだ。そこで生活者のオーラルケアへの関心と背景を探ってみた。

消費者調査データ ミネラルウォーター 強さ鮮明「サントリー 天然水」、「い・ろ・は・す」に水をあける
成長が続くミネラルウォーター市場。調査結果では「サントリー天然水」が全項目で首位。2位の「い・ろ・は・す」に10ポイント前後の差をつけた。その「い・ろ・は・す」も3位以下には大きく差をつけており、上位2ブランドの強さが際立つ結果となった。
無料の会員登録をするだけで、
最新の戦略ケースや豊富で鮮度あるコンテンツを見ることができます。