
2023年の炭酸飲料の販売金額は、3年連続プラスとなる前年比102.9%、生産量は同99.4%で微減となった。生産シェアでみると、茶系飲料、ミネラルウォーターについで、3位のポジションになる。(全国清涼飲料連合会)。
今回は、当社が任意に選んだ炭酸飲料24ブランドについて、「知っている(認知)」「3ヶ月以内に店頭などで見た(店頭接触)」「買って飲んだことがある(購入経験)」「最近3ヶ月以内に買って飲んだ(3ヶ月以内購入)」、さらに「今後(も)飲みたい(今後意向)」と「購入経験者における今後の購入意向(再購入意向)」という6項目について、インターネットモニターに対して行った調査結果をランキング形式でお届けする。
調査結果を見ると、前回(2023年7月版)と同様、「コカ・コーラ(コカ・コーラシステム)」が複数の項目で首位を獲得した。「コカ・コーラ」を追うのが「三ツ矢サイダー(アサヒ飲料)」という構図も同様だ。しかし、前回は購入経験、3ヶ月内購入、今後の購入意向などでそれぞれ5ポイント内外の差があったが、今回は1~2ポイント前後で、「三ツ矢サイダー」の猛追が光る。
3位以降には、「ファンタ(コカ・コーラシステム)」、「C.C.レモン(サントリー)」、「カルピスソーダ(アサヒ飲料)」などの加糖のロングセラーがひしめくなか、無糖の炭酸水である「ウィルキンソン タンサン(アサヒ飲料)」が3ヶ月内購入で4位、今後の購入意向で6位と健闘している。
再購入意向をみると、首位は「トップバリュ炭酸水(イオン)」、2位は「みなさまのお墨付き 強炭酸水(西友)」、3位は「天然水スパークリング(サントリー)」とトップ3を無糖炭酸水が占めている。「ウィルキンソン タンサン」も6位に入り、7位の「セブンプレミアム 強炭酸水(セブン&アイ)」、9位の「アイシー・スパーク from カナダドライ(コカ・コーラシステム)」を含め、トップ10のうち、実に6ブランドが無糖炭酸水だ。
炭酸飲料市場のなかで最大のボリュームを占めているのは、加糖の一般炭酸飲料だ。無糖炭酸水は金額的には2割にも満たない(同連合会)。しかし、無糖であることが健康志向に、相対的に価格が安いことが節約志向にフィットしたことなどから、堅実に市場を拡大している。人流の回復と猛暑という飲料には追い風の今夏、市場の行方が注目される。
- 注目ランキング
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- 3ヶ月内購入
- コカ・コーラ(コカ・コーラシステム) 18.3%
- 三ツ矢サイダー(アサヒ飲料) 16.1%
- カルピスソーダ(アサヒ飲料) 10.9%
- ウィルキンソン タンサン(アサヒ飲料) 10.3%
- 再購入意向
- トップバリュ炭酸水(イオン) 64.2%
- みなさまのお墨付き 強炭酸水(西友) 61.7%
- 天然水スパークリング(サントリー) 59.4%
- 3ヶ月内購入
詳細データのダウンロード
クロス集計表 サンプルイメージ
調査概要
提示24ブランド
- コカ・コーラ(コカ・コーラシステム)
- コカ・コーラ ゼロ(コカ・コーラシステム)
- ファンタ(コカ・コーラシステム)
- スプライト(コカ・コーラシステム)
- カナダドライ(コカ・コーラシステム)
- アイシー・スパーク from カナダドライ(コカ・コーラシステム)
- ペプシコーラ(サントリー)
- ペプシ<生>(サントリー)
- ペプシスペシャル(サントリー)
- C.C.レモン(サントリー)
- デカビタC(サントリー)
- 天然水スパークリング(サントリー)
- キリン力水(キリンビバレッジ)
- メッツ コーラ(キリンビバレッジ)
- キリンレモン(キリンビバレッジ)
- 三ツ矢サイダー(アサヒ飲料)
- ウィルキンソン タンサン(アサヒ飲料)
- アサヒ ドデカミン(アサヒ飲料)
- カルピスソーダ(アサヒ飲料)
- Ribbonシトロン(ポッカサッポロ)
- がぶ飲みソーダ(ポッカサッポロ)
- セブンプレミアム 強炭酸水
- トップバリュ炭酸水
- みなさまのお墨付き 強炭酸水(西友)
調査設計
調査手法:インターネットリサーチ調査期間:2024年6月20日(木)~6月25日(火)
調査対象者:インターネットモニター 20歳~69歳 全国の男女個人
有効回収サンプル数:1,394サンプル
サンプル構成(%)


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