ローソンの2023年2月期連結決算は、全店売上高2兆5,668億円(前年同期比5.0%増)、営業総収入1兆4億円(同6.1%増)、税引前当期利益471億円(同42.4%増)と増収増益となった。2025年に向けて策定した「Challenge 2025」を実現すべく、国内コンビニエンスストア事業では店舗改装や商品刷新を行うとともに、ローソングループ全体で持続的な成長に向けた中長期課題の解決、新たな収益機会の獲得及び働きがいの向上などに取り組んだ。また、「地域密着×個客・個店主義」を戦略コンセプトに掲げ、北海道、近畿で先行してエリアカンパニー制を導入、より現場への権限・裁量を付与して迅速な意思決定、仮説・検証サイクルの高速化に取り組んだ。国内コンビニエンスストア事業では、冷凍食品や日用品などの日常使い商品の拡充とともに、店舗の特性・状況に見合った店舗改装、店内調理サービス「まちかど厨房」の導入、「無印良品」の導入を進め、「新・マチのほっとステーション」を実現するためのプロジェクト「ハッピー・ローソン・プロジェクト!(ハピろー!)」を開始。日販の伸長で光熱費増加を吸収し、加盟店利益は増加。成城石井事業は、上期の巣ごもり需要の反動により既存店売上高は前年度を下回るものの、セントラルキッチン製造の自家製惣菜の売上が堅調に推移し、営業利益は前年度と同水準を確保した。エンタテインメント関連事業は、チケット事業で取扱高が増加、シネコン事業は動員客数が順調に回復し、増収増益。金融関連事業は、提携金融機関の拡大やサービス拡充などがATM利用件数の増加に寄与し増収増益。海外事業は、中国での新型コロナ政策等により1年を通して厳しい事業環境となり、減益。2023年度にはエリアカンパニー制度を全国に拡大、商品の美味しさ・品揃えの幅と在庫の量を徹底追求、出店ポテンシャルの深掘りとフォーマットの多様化を進め、「新しい便利」を創造・実践し、お客さまレコメンドNo.1を目指す。
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