はじめに
2019年10月からの消費税増税を境に悪化に転じた消費は、2020年3月以降本格化した新型コロナウイルス感染拡大で悪化の動きが加速し、足許ではスランプが続いています。雇用環境と収入環境はともに、悪化が進んでいます。消費マインドは最悪期を脱し、反転上昇の動きをみせてはいますが、その戻りは鈍いままです。
公表されている経済指標を見ると、GDPはマイナス成長が続いており、輸出と民間最終消費支出の不振が大きく足を引っ張っています。感染拡大がグローバルレベルで広がる中で輸出の回復は当分望めず、設備投資も先行きは不透明です。在庫調整と生産調整は、長引くものと予想されます。
2020年度の日本経済の見通しは、経済の立ち直りはほぼ望めないとの見方が大勢です。2021年度は、コロナ感染も終息し個人消費と輸出が主導する形で、景気回復は進展するとの見方が優勢ではあります。しかし、第二波が到来し、経済活動が再び自粛に追い込まれれば、想定シナリオは全て狂うこととなります。
今号の概要は以下のとおりです。
「2020年度末に向けた消費の展望-コロナ禍からの回復を模索する消費」では、2019年9月の前号以降の経済情勢を整理しました。コロナウイルス感染拡大という未曽有の事態からの脱却を目指し、回復に向けたシナリオを模索し続ける日本の景気と消費の現状と今後を概観します。
構成
2020年度末に向けた消費の展望-コロナ禍からの回復を模索する消費- 低迷が続く消費
- 悪化が進む雇用・収入環境
- 調整局面に入るマクロ経済
- 今後の消費の行方を占う
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特集:コロナ禍の消費を読む
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- MNEXT 眼のつけどころ 2021年「消費社会白書」の中間総括 「きちんとした」私と「ヒトとの結縁」を守る価値へ転換―id消費へ
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- 「食と生活」のマンスリー・ニュースレター 第125号 認知率100%!ウィズコロナ時代を楽しむ「GoToキャンペーン」
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- 企画に使えるデータ・事実 旅行業者取扱高
- 消費からみた景気指標
参照コンテンツ
- JMRからの提案 月例消費レポート 2020年7月号 消費は依然低迷が続いている(2020年)
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- MNEXT 眼のつけどころ マーケティング・プラットフォームで農業を成長産業に-アフターコロナの産業基盤
- MNEXT 眼のつけどころ 新型コロナ禍で消費はどう変わるか-シンクロ消費と欲望の姿態変容(2020年)
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-非合理な行動拡散を生む感情 - 「食と生活」のマンスリー・ニュースレター 第120号 "ウィズ・コロナ時代の新たな食生活 増える女性の調理負担
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新型コロナウイルスのインパクト!コロナは購買行動にどのような影響を与えた!?
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