サッポロホールディングスの2021年12月期の連結決算は、売上収益4,372億円(前年同期比0.6%増)、営業利益220億円(前期は159億円の損失)であった。国内は前年以上にコロナの影響を受けたが、RTD、北米酒類の売上拡大やコスト構造改革等の費用の減少により増収増益となった。事業セグメント別にみると、売上の66%を占める酒類事業では業務用ビール、外食事業の不振が続いたが、RTD、海外酒類の増収により全体では増収(前年比1.5%増)。食品飲料事業では、健康志向の高まりにより「キレートレモン」「ポッカレモン」が過去最高の売上数量を更新したが、自動販売機での販売減が影響し、売上収益は横ばいであった。不動産事業は、収益の柱である「恵比寿ガーデンプレイスタワー」をはじめ、首都圏を中心に物件の稼働率が低下し減収(前年比6%減)となった。2021年度からは、グループビジョン「世界に広がる『酒』『食』『飲』で個性かがやくブランドカンパニーを目指す」のもと、1)本業集中と強靭化、2)グローバル展開の加速、3)シンプルでコンパクトな企業構造の確立、4)サステナビリティ経営の推進、を基本方針とする「グループ経営計画2024」がスタートしている。2022年度については、重点課題解決に向けて成長戦略及び構造改革への取り組みを加速させ、売上収益4,787億円、事業利益100億円、営業利益73億円を見込む。
参照コンテンツ
- MNEXT 眼のつけどころ ePOPで成熟ブランドのリブランディング― 2022年春の提案(2022年)
- MNEXT 2022年の消費の読み方-価値拡張マーケティング(2021年)
- MNEXT 眼のつけどころ 市場脱皮期の富裕層開拓マーケティング―価格差別化戦略(2021年)
- MNEXT 眼のつけどころ 高収益な市場プラットフォーム事業をどう創出するか?-MSP事業創出作法(2018年)
- MNEXT 眼のつけどころ コロナ禍の訪問営業は時代遅れなのか?―「会うのが、いちばん。」(2021年)
- アフターコロナの営業戦略 激変市場に対応した小商圏型営業活動のすすめ(2021年)
- 戦略ケース 木内酒造:常陸野ブルーイング クラフトビールのパイオニアはローカルからグローバルへ(2018年)
- 戦略ケース クラフトビールはさらなる成長エンジンを見つけられるのか(2017年)
- 戦略ケース 出荷量過去最低でもビール全社営業増益(2009年)
- 戦略ケース 価格据え置きでサッポロ逆転 サントリーのビール事業、黒字化なるか(2008年)
- 戦略ケース 「第三のビール」は救世主となるか
-2005年4月、アサヒとキリンの「第三のビール」参入(2005年) - 戦略ケース キリンとアサヒのオープン価格導入
-新取引制度は乱売市場に抑止効果をもたらすか(2004年) - 消費者調査データ ノンアルコール飲料(2022年3月版) 拡大する市場、「オールフリー」「ドライゼロ」認知や飲用経験増加
- 消費者調査データ RTD(2022年2月版) 「氷結」「ほろよい」の2強に「檸檬堂」「贅沢搾り」はどこまで迫るか
- 消費者調査データ コーヒー飲料(2021年2月版) 安定の「BOSS」、追う「ジョージア」
- 「食と生活」のマンスリー・ニュースレター コロナ禍で存在感放つプレミアム系ビール(2021年)
- 「食と生活」のマンスリー・ニュースレター 酒税改正でどうなる!?家呑みカテゴリー間競争(2020年)
- 「食と生活」のマンスリー・ニュースレター 試し飲みされるストロングビール 味訴求でロイヤリティ獲得が今後の鍵(2018年)
競合他社の業績と比較分析する
おすすめ新着記事

消費者調査データ カップめん(2025年4月版)別次元の強さ「カップヌードル」、2位争いは和風麺
調査結果をみると、「カップヌードル」が、ほぼ全員に認知があり、4分の3に購入経験があり、半数弱が3ヶ月以内に購入、と圧倒的な強さをみせるなど、ロングセラーブランドへの上位集中が鮮明な結果となった。背景には、昨今の値上げ続きで強まる消費者の節約志向があると考えられる。「失敗したくない」という意識が安心感のあるブランドに向かっているのだ。

「食と生活」のマンスリー・ニュースレター チョコレートの今後購入意向は80%以上! 意外にも男性20~30代と管理職が市場を牽引
チョコレート商品の値上げが続くなか、成分や機能を訴求したチョコレートが伸びている。今回はどのような人がどんな理由でチョコレートを食べているのか調査した。

成長市場を探せ キャッシュレス決済のなかでも圧倒的なボリュームを誇るクレジットカード決済は、2024年、3年連続の2桁成長で過去最高を連続更新するとともに、初の100兆円台にのせた。ネットショッピングの浸透も拡大に拍車をかけている。 キャッシュレス市場の雄、クレジットカードは3年連続過去最高更新(2025年)
キャッシュレス決済のなかでも圧倒的なボリュームを誇るクレジットカード決済は、2024年、3年連続の2桁成長で過去最高を連続更新するとともに、初の100兆円台にのせた。ネットショッピングの浸透も拡大に拍車をかけている。



