半歩先を読む日本最大級のマーケティングサイト J-marketing.net

(2004.05)
ビール・発泡酒
-発泡酒市場は「キリン・淡麗」vs「アサヒ・本生」のサブブランド競争へ
 
 詳細データ(単純集計表・クロス集計表)(LZH形式・有料会員サービス)
 4月は好天と景気回復の兆しからか、ビールの出荷数が前年比106.1%となりました。缶ビールは前年比112.6%と大きく伸長しています(ビール酒造組合調べ)。しかし好調なビールの一方で、発泡酒は更に安価なビール風味アルコール飲料(サッポロ「ドラフトワン」など)カテゴリーの伸長で苦戦を強いられているようです。
 今回は、ビール・発泡酒(ビール風味アルコール飲料も含む)31ブランドについて、当社のインターネットモニターに行った調査結果を、ランキング形式でお届けします。

 今回のランキングでも、「アサヒ・スーパードライ」が、「飲んだことがある」「1ヶ月以内に自分で買って飲んだ」「1ヶ月以内に最も飲んだ」「今後(も)飲みたい(以下、今後意向)」「飲んだことがある人ベース今後意向」「1ヶ月以内に自分で買って飲んだ人ベースの今後意向」の六つのランキングで1位となり、トップブランドの貫禄を見せつける結果となった。
 さらに、アサヒは「知っているビール・発泡酒ブランド」で「本生」が1位を獲得するなど、発泡酒市場でもシェア1位を狙う戦略が成功しているかのように見える。これは昨年夏に発売された「本生アクアブルー」に続いて今年3月には「本生オフタイム」を発売するなど「本生」のサブブランド展開が奏功したと推測される。「本生オフタイム」は「1ヶ月以内に自分で買って飲んだ」で4位、「最近1ヶ月以内で最もよく飲んでいる」で5位、「飲んだことがある人ベース今後意向」で5位に入っている。
 これに対し、発泡酒のトップブランド「麒麟淡麗<生>」は全てのランキングでベストテン内に入っている。「淡麗」もサブブランド展開をしているが、「淡麗グリーンラベル」は各部門で10位前後と健闘しているものの、「淡麗アルファ」の浸透度が弱いことがわかる。今春は「本生オフタイム」発売した分「本生」が躍進したような形となった。
 ビール・発泡酒市場は常態的な値引き販売競争のあおりで新商品が育ちにくくなっている。必然的にメーカーはリスクが大きい新ブランド展開よりもリニューアルを中心とした既存ブランドに重点を置かざるを得ない。それが今回のランキング結果にも反映された。これから夏の最盛期に向け、停滞する市場を刺激する新たなヒット商品の登場に期待したい。

サンプル構成(%)
【調査設計】
調査手法:インターネットリサーチ
調査期間:2004年4月28~29日
調査対象者:当社インターネットモニター
 20~49歳 全国の男女個人
有効回収サンプル数:678サンプル

 本コンテンツのグラフは無料会員サービス、詳細データは有料会員サービスでのご提供となっております。
 以降の閲覧には会員サービスへのご登録が必要です。

会員サービスのご案内についてはこちらをご覧ください。
会員の方は、下記をクリックしてグラフ・詳細データをご利用ください。






新着記事

2024.10.10

24年8月は「完全失業率」は改善、「有効求人倍率」は悪化

2024.10.09

24年8月の「消費支出」は4ヶ月連続のマイナスに

2024.10.09

24年8月の「家計収入」は4ヶ月連続のプラス

2024.10.08

企業活動分析 味の素の24年3月期は販売単価の上昇や為替の影響で過去最高益を更新

2024.10.07

MNEXT 価値の根拠は何か―欲望を充当するもの(要約版)

2024.10.07

企業活動分析 株式会社ニトリHD24年3月期は決算期変更の影響もあり減収減益

2024.10.04

消費者調査データ 紅茶飲料(2024年10月版) 首位「午後の紅茶」、「紅茶花伝」に水をあける

2024.10.03

24年9月の「乗用車販売台数」は2ヶ月ぶりのプラス

2024.10.02

24年8月の「新設住宅着工戸数」は4ヶ月連続のマイナス

2024.10.01

MNEXT 日本人消滅論の錯覚―世相批判の論理(2024年)

2024.09.30

企業活動分析 しまむらの24年2月期は全事業で既存店1店舗当たりの売上高が上昇し増収増益へ

2024.09.30

企業活動分析 ファーストリテイリング23年8月期は売上・営業利益ともに3期連続で過去最高を達成

2024.09.30

消費からみた景気指標 24年7月は7項目が改善

2024.09.30

24年8月の「ファーストフード売上高」は42ヶ月連続のプラスに

2024.09.30

24年8月の「ファミリーレストラン売上高」は30ヶ月連続プラス

2024.09.27

24年8月の「コンビニエンスストア売上高」は9ヶ月連続のプラスに

2024.09.27

24年8月の「全国百貨店売上高」は30ヶ月連続のプラス、高額品やインバウンドがけん引

2024.09.27

24年8月の「チェーンストア売上高」は既存店で再びプラスに

2024.09.26

24年7月の「旅行業者取扱高」は19年比で72%に

2024.09.26

24年7月の「広告売上高」は、3ヶ月連続のプラス

2024.09.25

24年7月の「商業動態統計調査」は4ヶ月連続のプラス

2024.09.24

MNEXT 価値で捉え、群れ集団を狙えー2025年のマーケティング

2024.09.24

24年8月の「景気の先行き判断」は5ヶ月ぶりに50ポイント超え

2024.09.24

24年8月の「景気の現状判断」は6ヶ月連続で50ポイント割れに

2024.09.20

消費者調査データ ミネラルウォーター(2024年9月版) 全項目首位「サントリー 天然水」、リピート意向の高いPB

週間アクセスランキング

1位 2024.10.01

MNEXT 日本人消滅論の錯覚―世相批判の論理(2024年)

2位 2017.09.19

MNEXT 眼のつけどころ なぜ日本の若者はインスタに走り、世界の若者はタトゥーを入れるのか?

3位 2024.03.13

戦略ケース なぜマクドナルドは値上げしても過去最高売上を更新できたのか

4位 2009.05.08

中国市場の現在 世界一は中国一になれるか?-ウォルマートの上海進出

5位 2024.03.08

消費者調査データ カップめん(2024年3月版)独走「カップヌードル」、「どん兵衛」「赤いきつね/緑のたぬき」が2位争い

パブリシティ

2023.10.23

週刊トラベルジャーナル2023年10月23日号に、当社代表取締役社長 松田の執筆記事「ラーケーションへの視点 旅の価値問い直す大事な切り口」が掲載されました。

2023.08.07

日経MJ「CM裏表」に、当社代表取締役社長 松田の執筆記事が掲載されました。サントリー ザ・プレミアム・モルツ「すず登場」篇をとりあげています。

採用情報 J-marketing活用法

ENGLISH ARTICLES

2023.04.17

More than 40% of convenience store customers purchase desserts. Stores trying to entice shoppers to buy desserts while they're shopping.

2023.02.22

40% of men in their 20s are interested in skincare! Men's beauty expanding with awareness approaching that of women

2022.11.14

Frozen Foods' Benefits Are Expanding, and Child-raising Women Are Driving Demand

2022.09.12

The Penetration of Premium Beer, and a Polarization of the Growing Beer Market

2022.06.20

6.9 Trillion Yen Market Created By Women― Will Afternoon Tea save the luxury hotels in the Tokyo Metropolitan Area