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公開日:2020年09月08日

消費支出予想減少額について:

 消費支出予想減少額は、当社独自のJMRモデルを用いて、前日の全国新型コロナウイルス新規陽性確認者数データ(厚生労働省、報道機関発表データ)を基に推計している。

 同年前月比は、当月の消費支出前年同月比と前月の消費支出前年同月比との差である。

 JMRモデルは、家計調査(総務省)2人以上世帯における1世帯当たりの消費支出の日別支出金額を、従属変数とし、前日の新規陽性確認者数および曜日ダミー、月次ダミーを独立変数として推計した回帰モデルである。JMRモデルの詳細はこちらを参照。

 新規陽性確認者数の係数推定値から、新規陽性確認者数がゼロだった場合の推定消費支出額と比較して、消費支出減少額を算出した。


9~10月の消費支出前年同月比予測について:

 9~10月の消費支出前年同月比の予測には、当社推計による全国新規陽性確認者数の予測データを基に、JMRモデルを用いて推計している。

 新規陽性確認者数の予測には、非線形回帰モデルのゴンペルツ成長モデルを採用し、累積陽性確認者数データを用いて、カーブフィッティングを行った。データの期間は、新規陽性確認者数がピークだった7月31日から漸減傾向にある8月31日までの計32日分である。

 用いたゴンペルツ成長モデルの関数式は以下の通り。

\[ Y=a・\exp(-\exp(-\frac{1}{b}(time-1))) \\ \] \[ Y:全国の累積陽性確認者数\\[1.5em] time:日付 ※7月31日=1、8月1日=2、......8月31日=32\\[1.5em] a, b:推定される未知パラメータ \]

 累積陽性確認者数の実測値と、ゴンペルツ成長モデルによる予測値は非常によく近似していることが確認されたため、延長推計により10月31日までの累積感染者数を推計し、新規陽性確認者数に割り戻した上で、予測データとして用いた。なお、本推計によれば全国新規陽性確認者数は9月末までに402人、10月末までに163人にまで減少すると予測される。

 新規陽性確認者数の予測データを基に、JMRモデルを用いて2020年9月および10月の消費支出を予測し、家計調査の前年同月の実績値と比較することで前年同月比を算出した。

 なお、2019年8月の消費支出前年同月比予測は-14.8%である。9月の消費支出前年同月比予測については、日々発表される新規陽性確認者数を都度更新し、未発表の数値のみ予測値を用いて算出している。

 前年の消費支出額は以下の通り。

  • 2019年8月:214,615円
  • 2019年9月:204,885円
  • 2019年10月:188,506円

 ※消費支出の日別支出の月合計金額。日別支出は支出の日付が明確なものを日別に集計することで作成された数値であり、月極料金や年極料金などは含まれない。そのため、消費支出の月平均の値より小さい。


特集:コロナ禍の消費を読む


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