半歩先を読む日本最大級のマーケティングサイト J-marketing.net

公開日:2021年03月05日

特集:コロナ禍の消費を読む 消費動向速報
宅内食の充実が支える基礎的支出、伸びる教育関連とクルマ関連サービス
主任研究員 菅野守


図表の閲覧には有料の会員登録が必要です。
登録済みの方はこちらからログインしてお読みください。

 コロナ禍で、消費動向が変化しています。その変化をいち早く把握し、ビジネスに役立てるために、官公庁などが発表する統計データから気になる動向をご紹介します。


基礎的支出はプラスの伸びを保ち続ける一方、選択的支出の伸びは低下を続け、消費支出に対する選択的支出の構成比も、低下に歯止めがかからない。
基礎的支出では、感染対策支出や宅内充実支出の伸びが続いている。中でも、宅内食(自宅での食事)の充実に関連した飲料や調味料などの支出の伸びが目立っている。選択的支出では、教育関連サービス支出とクルマ関連サービス支出は、プラスの伸びを示している数少ない項目となっている。旅行・レジャー、イベント、外食などへの支出を中心に低迷が続いている。

1.続く選択的支出のウェイト低下

 2020年10月以降、基礎的支出はプラスの伸びを保ち続ける一方、選択的支出の伸びはマイナスに沈んだまま、伸び率の値も低下し続けている(図表1)。


図表1.基礎的支出と選択的支出の前年同月比伸び率の推移

ログインして図表をみる


 消費支出に対する選択的支出の構成比も、2020年10月をピークに、低下に歯止めがかからない(図表2)。


図表2.基礎的支出と選択的支出の構成比の推移

ログインして図表をみる


2.宅内食の充実が支える基礎的支出の伸び

 基礎的支出では、感染対策支出や宅内充実支出の伸びが続いている。2020年10月~12月にかけては特に、宅内食の充実に寄与する品目への支出が目立っている。

 図表3は、2020年10月から12月にかけて、基礎的支出の中で特に伸びている品目を示している。伸びている内訳をみると、「炭酸飲料」「コーヒー」「焼酎」などの飲料(酒類も含む)が3項目、「他の調味料」や「つゆ・たれ」などの調味料が2項目、「保健用消耗品」や「他の家事用消耗品のその他」などの感染対策支出が2項目、「他の冷暖房用器具」や「電気冷蔵庫」などの住設機器が2項目、「信仰・祭祀費」といった冠婚葬祭支出が1項目となっている。特に、飲料の3項目と調味料の2項目は、宅内食(自宅での食事)の充実に関連して伸びている支出といえるだろう。


図表3.基礎的支出における前年同月比伸び率の上位品目

ログインして図表をみる


 図表3は、基礎的支出の品目のうち、2020年10月~12月のいずれかで月あたり支出金額が500円以上、前年同月比伸び率の値が+10%以上となった計10項目を、2020年12月時点での伸び率の大きい順に列挙した。


3.選択的支出の中でプラスを保ち続ける教育関連サービス支出とクルマ関連サービス支出

 旅行・レジャー、イベント、外食などへの支出を中心に低迷が続いている選択的支出の中で、教育関連サービス支出とクルマ関連サービス支出は、プラスの伸びを示している数少ない項目となっている。

 2020年10月以降一貫して大幅なプラスが続いているのは、「高校補習教育・予備校」と「住宅関係負担費」の2品目である。2020年12月に大幅なプラスとなっているのは、「授業料等:私立大学」「他の月謝類」「自動車整備費」の3品目である。「高校補習教育・予備校」「授業料等:私立大学」「他の月謝類」の3項目は教育関連サービス支出であり、「自動車整備費」はクルマ関連サービス支出である。

 他方で、2020年10月以降一貫して大幅なマイナスが続いているのは、計9項目である。その内訳をみると、「外国パック旅行費」「国内パック旅行費」「航空運賃」「鉄道運賃」「有料道路料」「映画・演劇等入場料」の6項目は旅行・レジャーやイベント関連の支出といえる。「飲酒代」は外食への支出、「スポーツクラブ使用料」も外出を伴う余暇支出である。「幼児教育費用」は、教育関連サービス支出の中でマイナスが続いている数少ない項目となっている。

 図表4は、2019年10月~2019年12月と2020年10月~2020年12月の計6ヶ月の間に1回以上、月あたり支出金額が500円以上となったものを対象に、「全ての月で伸び率がプラスで、 2020年10月~2020年12月のいずれかで伸び率の値が+20%以上となった5項目」と、「全ての月で伸び率の値が-20%以下となった9項目」の計14項目を選別の上、 それらを分類し列挙している。


図表4.選択的支出における前年同月比伸び率の上位品目

ログインして図表をみる



特集:コロナ禍の消費を読む


参照コンテンツ


おすすめ新着記事



J-marketingをもっと活用するために
無料で読める豊富なコンテンツプレミアム会員サービス戦略ケースの教科書Online


新着記事

2026.07.16

26年6月の「景気の先行き判断」は4ヶ月連続の50ポイント割れに

2026.07.16

26年6月の「景気の現状判断」は27ヶ月連続で50ポイント割れに

2026.07.15

26年5月の「消費支出」は3ヶ月連続のマイナスに

2026.07.14

26年5月は「家計収入」、「可処分所得」ともプラスに

2026.07.13

企業活動分析 BYDの25年12月期は、売上高過去最高も価格競争激化で4年ぶり減益に

2026.07.10

成長市場を探せ 自己表現ツールとしてのフレグランス 浸透をAIも後押し?!(2026年)

2026.07.09

26年5月の「現金給与総額」は53ヶ月連続プラス、「所定外労働時間」は再びマイナスに

2026.07.08

26年5月は「有効求人倍率」は悪化、「完全失業率」は横ばい

2026.07.07

26年6月の「乗用車販売台数」は3ヶ月連続のプラス

2026.07.06

PBに勝つメーカーの条件 - 棚前プロモーション 経験から設計へ

2026.07.03

消費者調査データ No.446 日焼け止め(2026年7月版) 「ビオレUV」独走、全項目で首位。「アネッサ」「ニベアUV」に差をつける

2026.07.02

26年5月の「新設住宅着工戸数」は2ヶ月連続のプラスに

2026.07.01

26年5月の「ファミリーレストラン売上高」は51ヶ月連続プラス

2026.07.01

26年5月の「ファーストフード売上高」は63ヶ月連続のプラスに

2026.06.30

26年5月の「全国百貨店売上高」は5ヶ月連続のプラスに

2026.06.30

26年5月の「チェーンストア売上高」は2ヶ月連続のプラスに

週間アクセスランキング

1位 2026.07.06

PBに勝つメーカーの条件 - 棚前プロモーション 経験から設計へ

2位 2026.06.01

「円安上等」のその先にあるもの

3位 2026.07.03

消費者調査データ No.446 日焼け止め(2026年7月版) 「ビオレUV」独走、全項目で首位。「アネッサ」「ニベアUV」に差をつける

4位 2022.11.29

MNEXT 2023年の消費と戦略経営~マーケティングの6つの革新~

5位 2019.04.16

MNEXT 眼のつけどころ 次の時代のマーケティング戦略を考える (1)GAFA、増税、キャッシュレスなどへの対応

ENGLISH ARTICLES

2023.04.17

More than 40% of convenience store customers purchase desserts. Stores trying to entice shoppers to buy desserts while they're shopping.

2023.02.22

40% of men in their 20s are interested in skincare! Men's beauty expanding with awareness approaching that of women

2022.11.14

Frozen Foods' Benefits Are Expanding, and Child-raising Women Are Driving Demand

2022.09.12

The Penetration of Premium Beer, and a Polarization of the Growing Beer Market

2022.06.20

6.9 Trillion Yen Market Created By Women― Will Afternoon Tea save the luxury hotels in the Tokyo Metropolitan Area