半歩先を読む日本最大級のマーケティングサイト J-marketing.net

公開日:2020年10月14日

消費者調査データ No.326
キャッシュレス決済(2020年10月版)
躍進「PayPay」、直近利用や増加率でトップに



グラフの閲覧・詳細データのダウンロードには有料の会員登録が必要です。
登録済みの方はこちらからログインしてご利用ください。

 2019年のキャッシュレス決済比率は、26.8%で、2015年の18.2%から一貫して拡大している(経済産業省)。

 今回は、当社が任意に選んだキャッシュレス決済31ブランドについて、「知っている(認知率)」、「3ヶ月内に広告などを見た(広告接触)」「利用したことがある(経験率)」、「最近3ヶ月以内に利用した(3ヶ月内利用)」「昨年に比べ利用が増加した(利用増加)」、さらに「今後(も)使いたい(今後意向)」と「購入経験者における今後の購入意向(再購入意向)」という7項目について、インターネットモニターに対して行った調査結果をランキング形式でお届けする。

 前回(2019年4月版)の調査では、多くの項目で交通系の「Suica(JR東日本)」、流通系の「WAON(イオン)」「nanaco(セブン&アイ)」が上位を争い、それを「楽天Edy(楽天)」、「Amazonギフトカード(Amazon)」が追う展開だった。しかし、今回の調査では、古参の交通系や流通系を抑え、「PayPay」が4項目で首位を獲得した。

 「PayPay」の動きを前回と比較すると

           前回       今回
  • 認知     58.2% 6位    66.1% 4位
  • 利用経験    7.0% 9位    32.1% 3位
  • 3ヶ月内利用  6.7% 7位    27.3% 1位
  • 今後意向    7.0% 7位    26.4% 1位
  • 再購入意向  73.6% 5位    80.3% 2位

となり、特に利用経験や3ヶ月内利用、今後の意向などで大幅に増加している。また、「昨年に比べて利用が増えた」の項目でも、23.7%で首位、2位の「楽天ペイ」の9.5%に大きな差をつけた。「PayPay」は、昨年5月の「100億円キャンペーン」や同10月の「50回に1回の確率で全額返金」キャンペーンなどで話題をさらい、一気にユーザーを拡大したことがみてとれる。

 また、「PayPay」以外では、「楽天Pay」が再購入意向で1位を獲得、前回に比べて利用経験が9.3ポイント、3ヶ月内利用が7.1ポイント、今後の意向が7.1ポイント増加し、存在感を増してきている。一方で、「Suica」「pasmo」などの交通系は、前回に比べ3ヶ月以内利用が減少。新型コロナ感染拡大防止のための外出自粛などが影響したと考えられる。

 2020年は、政府の「キャッシュレス・ポイント還元事業」が6月に終了したことや、外出自粛によるリアル店舗での購入機会の減少などの逆風はある一方、「誰が触ったか分からない現金を触りたくない」という意識からキャッシュレス決済の利用回数は増えているとみられる。拡大が期待される市場だが、今年1月「Origami Pay」がサービス休止を発表したように、競争は激しい。消費者の支持を受けて生き残れる決済はどれかが注目される。


ログインしてグラフを見る

グラフの閲覧・詳細データのダウンロードには有料の会員登録が必要です。



詳細データのダウンロード

クロス集計表 サンプルイメージ
消費者調査データ クロス集計表 サンプルイメージ




【提示30ブランド】
  • 楽天Edy
  • Kitaca
  • Suica
  • PASMO
  • TOICA
  • manaca
  • ICOCA
  • PiTaPa
  • SUGOCA
  • WAON
  • nanaco
  • ウェブマネー
  • BitCash(ビットキャッシュ)
  • iTunesカード
  • Google Play カード
  • Amazonギフトカード
  • デビットカード
  • PayPay
  • 楽天ペイ
  • LINEペイ
  • d 払い
  • au Pay
  • メルペイ
  • Air ペイ
  • pixiv PAY(ピクシブペイ)
  • Apple Pay(アップルペイ)
  • Google Pay(グーグルペイ)
  • Alipay(アリペイ)
  • Amazon Pay
  • ドコモiD
  • au WALLET


【調査設計】
調査手法:インターネットリサーチ
調査期間:2020年09月11日(金)~09月14日(月)
調査対象者:当社インターネットモニター 20歳~69歳
        全国の男女個人
有効回収サンプル数:1,014サンプル
サンプル構成(%)






参照コンテンツ


おすすめ新着記事



J-marketingをもっと活用するために
無料で読める豊富なコンテンツプレミアム会員サービス戦略ケースの教科書Online


新着記事

2024.12.13

成長市場を探せ コロナ禍の壊滅的状況からV字回復、売上過去最高のテーマパーク(2024年)

2024.12.12

24年10月の「家計収入」は再びプラスに

2024.12.12

24年10月の「消費支出」は6ヶ月連続のマイナスに

2024.12.11

提言論文 価値スタイルによる生活の再編と収斂

2024.12.10

24年10月は「有効求人倍率」は改善、「完全失業率」は悪化

2024.12.09

企業活動分析 江崎グリコ株式会社 23年12月期は国内外での売上増などで増収増益達成

2024.12.09

企業活動分析 日清食品ホールディングス株式会社 24年3月期は価格改定浸透で増収、過去最高益達成

 

2024.12.06

消費者調査 2024年 印象に残ったもの 「大谷選手」「50-50」、選挙も五輪も超えてホームラン!

2024.12.05

24年11月の「乗用車販売台数」は3ヶ月ぶりのマイナス

2024.12.04

提言論文 本格消費回復への転換-価値集団の影響力拡大

2024.12.03

24年10月の「新設住宅着工戸数」は6ヶ月連続のマイナス

2024.12.02

企業活動分析 イオン株式会社 24年2月は、営業収益・営業利益ともに過去最高を更新し増収増益

2024.12.02

企業活動分析 宝ホールディングス株式会社 24年3月期は、バイオ事業不調により減収減益

2024.12.02

企業活動分析 TSMC(Taiwan Semiconductor Manufacturing Company Limited)  23年12月期は減収減益、事業構造の転換へ

2024.11.29

月例消費レポート 2024年11月号 消費は一旦足踏み状態となっている-政策転換を消費回復への新たな起爆剤に

2024.11.29

24年10月の「ファミリーレストラン売上高」は32ヶ月連続プラス

2024.11.29

24年10月の「ファーストフード売上高」は44ヶ月連続のプラスに

2024.11.28

消費者調査データ No.417 シャンプー(2024年11月版) 「ラックス」と「パンテーン」、激しい首位争い

週間アクセスランキング

1位 2024.11.06

「食と生活」のマンスリー・ニュースレター 伸長するパン市場  背景にある簡便化志向や節約志向

2位 2024.02.02

成長市場を探せ コロナ禍乗り越え再び拡大するチョコレート市場(2024年)

3位 2024.05.10

消費者調査データ エナジードリンク(2024年5月版)首位は「モンエナ」、2位争いは三つ巴、再購入意向上位にPBがランクイン

4位 2024.03.08

消費者調査データ カップめん(2024年3月版)独走「カップヌードル」、「どん兵衛」「赤いきつね/緑のたぬき」が2位争い

5位 2024.03.13

戦略ケース なぜマクドナルドは値上げしても過去最高売上を更新できたのか

パブリシティ

2023.10.23

週刊トラベルジャーナル2023年10月23日号に、当社代表取締役社長 松田の執筆記事「ラーケーションへの視点 旅の価値問い直す大事な切り口」が掲載されました。

2023.08.07

日経MJ「CM裏表」に、当社代表取締役社長 松田の執筆記事が掲載されました。サントリー ザ・プレミアム・モルツ「すず登場」篇をとりあげています。

ENGLISH ARTICLES

2023.04.17

More than 40% of convenience store customers purchase desserts. Stores trying to entice shoppers to buy desserts while they're shopping.

2023.02.22

40% of men in their 20s are interested in skincare! Men's beauty expanding with awareness approaching that of women

2022.11.14

Frozen Foods' Benefits Are Expanding, and Child-raising Women Are Driving Demand

2022.09.12

The Penetration of Premium Beer, and a Polarization of the Growing Beer Market

2022.06.20

6.9 Trillion Yen Market Created By Women― Will Afternoon Tea save the luxury hotels in the Tokyo Metropolitan Area