「体質強化の年」とした日本水産の2022年3月期連結決算は、売上高6,936億円(前年比12.8%増)、営業利益270億円(同50.4%増)と増収増益となった。水産事業は、ぶり・銀鮭などの国内養殖が改善し、リバウンド消費や堅調な魚価もあり、売上高2,877億円、営業利益127億円と増収増益。食品事業は、円安や原材料価格高騰の影響を受けたものの、海外での業務用食品の販売が大きく伸長するなど売り上げが好調だったため、売上高3,286億円、営業利益は154億円と増収増益となった。ファインケミカル事業は、米国向け医薬原料の輸出やPCR検査薬の販売拡大により、売上高340億円、営業利益40億円と増収増益となった。中期経営計画「Good Foods Recipe1」の初年度となる2022年度は、人件費・原材料費の高騰、物流の混乱など厳しい事業環境が引き続き予測されるが、養殖事業の安定と拡大、健康領域食品の拡大、グローバル展開を加速させ、売上高7,200億円、営業利益225億円を目指す。温室効果ガス排出削減、プラスチック削減、水産資源の持続的な利用など、サステナビリティの取り組みもさらに強化し、企業価値向上に努める。
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