半歩先を読む日本最大級のマーケティングサイト J-marketing.net

マーケティング用語集
スキミングプライス


スキミングプライスとは

 スキミングプライスとは、上澄吸収価格戦略や上層吸収価格戦略、初期高価格戦略と呼ばれるものです。新商品発売の際に、初期段階では高価格に設定し、早期に粗利益を確保し、開発費や商品導入段階における営業費を回収しようとする価格政策です。そして、売上が低下し始めた段階で、徐々に価格を引き下げていきます。情報家電などでの採用がみられます。

 新商品を市場導入する際に採用される主要な価格戦略には、このほかにペネトレイティングプライスがあります。


スキミングプライスの特徴

 高価格設定となるため、初期段階では富裕層やマニア層(イノベーター層)などの購入が見込まれます。そのため、こうした層の取り込みを通じた評判の形成を狙うことができます。

 価格戦略では、原価に獲得したい利益を乗せて設定するコストオン型だけでなく、コスト回収期間や、狙うターゲットなども考慮して検討する必要があります。例えば、スキミング戦略では、PLC(プロダクトライフサイクル)の黎明期において、流行に敏感なイノベーター層(マニア、オタクとも呼ばれる)をターゲットとして、高めの価格設定で収益を獲得します。逆に、初期にあまりに高い価格を付けたことで、立ち上がりの売れ行きが悪くならないように配慮することも必要です。


スキミングプライスの採用条件

 スキミングプライスを採用することができる条件は、以下のように検討できます。自社の都合ばかりではなく、こうした条件を勘案し、採るべき戦略を検討することが重要です。

 ひとつは、原材料の稀少性や新規生産設備の必要性など制約があり、新商品の生産能力に限界がある場合や、特許などによる参入障壁があり、生産量を急拡大させたり、新規参入する競合の出現が早期には困難だと予想される場合です。このような場合、先行者利益を狙ったスキミングプライスを採用する可能性が高くなります。

 もうひとつは、新商品の需要の価格弾力性が低く、価格に敏感でない新商品の需要がある場合です。発売当初の顧客層は、いわゆる革新者といわれるタイプであると想定されます。こうした条件下では、商品の購買ニーズが価格を超えるため、高めの価格設定が受容されやすいことになります。

 電化製品が市場に登場する際、多くの場合はこのスキミング戦略をとります。大々的なマーケティングを行い、非常に高価格ではあるものの、一部のマニアが購入するケースが一般的です。具体的には、オーディオ機器、スマートフォン等、多くのケースで見られます。

 競合追随までの時間的猶予の予測や消費者の商品に対するニーズの特性を見極めることが肝要です。




無料の会員登録をするだけで、
最新の戦略ケースや豊富で鮮度あるコンテンツを見ることができます。

いますぐ無料会員登録



参照コンテンツ


関連用語


おすすめ新着記事

マーケティング用語集

お知らせ

2026.04.24

JMR生活総合研究所 ゴールデンウィーク期間中の営業のお知らせ

新着記事

2026.04.24

月例消費レポート 2026年4月号 消費は底堅く推移している - 消費者の期待を裏切らない政策対応が最優先に

2026.04.23

26年3月の「チェーンストア売上高」は既存店で13ヶ月ぶりのマイナスに

2026.04.23

26年3月の「コンビニエンスストア売上高」は13ヶ月連続のプラスに

2026.04.22

26年2月の「旅行業者取扱高」は前年比11ヶ月連続プラスに

2026.04.21

業界分析 制度化粧品の転換点 - "化粧品"から "彩りプラットフォーム"産業へ

2026.04.20

企業活動分析 FOOD & LIFE COMPANIES(旧スシローGHD)の25年9月期はスシロー好調で2桁の増収増益、過去最高に

2026.04.17

成長市場を探せ 猛暑がけん引、5年連続過去最高更新の麦茶飲料(2026年)

2026.04.16

26年2月の「商業動態統計調査」は3ヶ月連続のプラスに

2026.04.15

26年3月の「景気の先行き判断」は38.7ポイントに大幅下落

2026.04.15

26年3月の「景気の現状判断」は24ヶ月連続で50ポイント割れに

2026.04.14

26年2月の「現金給与総額」は50ヶ月連続プラス、「所定外労働時間」はマイナス続く

2026.04.13

業界分析 サービスの厚みから設計力へ - ホテル産業の競争優位とタテ戦略

2026.04.13

企業活動分析 丸大食品の25年3月期は、販売好調、コスト削減などで増収増益に

週間アクセスランキング

1位 2026.04.03

「食と生活」のマンスリー・ニュースレター ドラム式洗濯乾燥機はもう当たり前? 所有率25%、20代にも広がる理由【会員用完全版】

2位 2024.06.21

消費者調査データ ビール系飲料(2024年6月版) 首位「スーパードライ」、キリンの新ビール「晴れ風」にも注目

3位 2025.12.26

消費者調査データ レトルトカレー(2025年12月版) 首位「咖喱屋カレー」、再購入意向上位はソースタイプやPBが

4位 2022.11.29

MNEXT 2023年の消費と戦略経営~マーケティングの6つの革新~

5位 2022.01.28

MNEXT 眼のつけどころ ePOPで成熟ブランドのリブランディング― 2022年春の提案

ENGLISH ARTICLES

2023.04.17

More than 40% of convenience store customers purchase desserts. Stores trying to entice shoppers to buy desserts while they're shopping.

2023.02.22

40% of men in their 20s are interested in skincare! Men's beauty expanding with awareness approaching that of women

2022.11.14

Frozen Foods' Benefits Are Expanding, and Child-raising Women Are Driving Demand

2022.09.12

The Penetration of Premium Beer, and a Polarization of the Growing Beer Market

2022.06.20

6.9 Trillion Yen Market Created By Women― Will Afternoon Tea save the luxury hotels in the Tokyo Metropolitan Area