資生堂の2020年12月期の連結決算は、売上高9,209億円(前年同期比18.6%減)、営業利益150億円(同86.9%減)と減収減益となった。売上高は、成長戦略領域への投資による中国プレステージ及びトラベルリテールアジアの成長拡大、スキンビューティーブランドの成長によるスキンケア売上比率の向上、Eコマース売上の拡大があったものの、全ての地域で新型コロナウイルスの感染拡大を受け、大幅減収。営業利益は、売上減に伴う差益減に加え、事業基盤強化に向けた構造改革に係る一時費用の発生や、中国やEコマースなど成長領域へのマーケティング投資を継続強化した。一方で、売上の変動に合わせた機動的なコストコントロールに加え、全社で経費等を中心に徹底した費用効率化を進めたことなどから、大幅減益ながらも黒字を確保した。2021年2月には、2030年に向けたビジョン(2030年にスキンビューティー領域における世界No.1の企業を目指す)とその第1フェーズの3カ年としての中期戦略「WIN 2023」を策定。2021年~2023年の3年間は、「Skin Beauty Company(スキンビューティーカンパニー)」としての基盤を構築するため、抜本的な経営改革を実行し、これまでの売上拡大による成長重視から、収益性とキャッシュフロー重視の経営へと転換し、2023年の完全復活を目指す。初年度の2021年は「変革と次への準備」の期間とし、With / Afterコロナへの対応・準備をしながら、事業ポートフォリオの再構築を中心とした構造転換、財務基盤の強化に集中する。
参照コンテンツ
- MNEXT 眼のつけどころ 市場脱皮期の富裕層開拓マーケティング―価格差別化戦略(2021年)
- オリジナルレポート コロナ下とコロナ後の消費の展望(2021年)
- 戦略ケース 快進撃続くTHREE―「ブルーオーシャンターゲティング」で第3の価値創造(2019年)
- 戦略ケース アルビオンはいかにして"500億円の壁"を突破したか(2019年)
- 戦略ケース 高成長を長期維持する業務用ヘアケアNo.1「ミルボン」 ブレない基本戦略と強みを磨き続ける競争優位(2018年)
- 戦略ケース 急成長を続ける化粧品ブランド「THREE」 差別化と脱しがらみで日本発の世界ブランドへ(2018年)
- 戦略ケース 「Q10AA」(資生堂薬品)-テレビ宣伝を使わず100億円ブランドに劇的成長(2005年)
- 戦略ケース 銀座化粧品競争を制したのはモエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトングループ(LVMH) (2001年)
- 戦略ケース コスメティックガーデン〔C〕の挑戦 (1995年)
- 消費者調査データ 日焼け止め(2021年6月版) 逆風下でも強い「ビオレUV」、リピート意向は「スキンアクア」
- 消費者調査データ シャンプー(2020年11月版) 「ラックス」「パンテーン」「メリット」、盤石の定番ブランドを追うのは?
- 消費者調査データ 洗顔料(2020年3月版) トップを走る「ビオレ」、ロイヤリティの高い男性用洗顔料
- 消費者調査データ 化粧水(2019年10月版) 肌研、エリクシール、SK-IIが上位に。男性用化粧水も健闘
競合他社の業績と比較分析する
おすすめ新着記事

成長市場を探せ コロナ禍からの回復続く居酒屋業態 けん引車はネオ居酒屋か
コロナ禍で大きな打撃を受けた居酒屋が回復を続けている。けん引しているのは、「ネオ居酒屋」「ネオ大衆酒場」などといわれる業態や、特定のメニューに特化した業態だ。

消費者調査データ チョコレート 首位「明治チョコレート」、追う「ガーナ」、再購入意向上位にはプレミアムチョコレートも
カカオショックのなか、最需要期を迎えたチョコレート市場。調査結果では明治チョコレートが首位で、「失敗しない」安心感のあるロングセラーがそれに続く。再購入意向首位にはリンツで、プチ贅沢需要もうかがえる。

「食と生活」のマンスリー・ニュースレター 主食・米の値上げを8割が実感 価格と品質の間で揺れる食卓
日本人の主食である米は、値上げが続くなか、食頻度の減少が増加を上回る一方、品質を重視する層もみられ、消費者の中で「こだわり」と「節約」が並存していることがわかる。


![戦略家のための知的羅針盤[エム・ネクスト]product by 松田 久一](/img/mnext-sub-title.png)