プリマハムの2021年3月期の連結決算は、売上4,336億円(前期比3.7%増)、営業利益215億円(同37.3%増)と増収増益となった。セグメント別にみると、加工食品事業部門では主力ブランドを中心に大袋商品やおつまみ系商品の販売拡大に注力。LINEや公式Twitterを活用したキャンペーン、ブランド認知向上にも取り組み、販売数量拡大及びシェアップに大きく貢献した。食肉事業部門については、2020年7月に連結子会社になったタッキーフーズによる売上高増加のほか、家庭用調理需要にあわせてオリジナルブランド商品の拡販や得意先のオンライン商談を積極的に行い、売上拡大に取り組んだ。その結果、両事業部門ともに増収増益を達成。2021年度については、「営業力・開発力・商品力の強化により、売上と利益の規模と質を高め、ESGを重視した経営を推進。「いつも、ずっと、お客様に愛され、支持される会社」になる」を中期経営計画(2021~2023年度ローリングプラン)の基本方針と定めた。加工食品事業部門では、売上の拡大・シェアアップと絶対品質確保ならびにブランド価値の信頼性構築に取り組み、食肉事業部門では生産事業、営業力・商品力の強化と新たな取り組みを推進することで、売上高4,377億円、営業利益166億円を目指す。
参照コンテンツ
- MNEXT 眼のつけどころ 市場脱皮期の富裕層開拓マーケティング―価格差別化戦略(2021年)
- オリジナルレポート コロナ下とコロナ後の消費の展望(2021年)
- 「食と生活」のマンスリー・ニュースレター 第132号 冷蔵庫は食材で一杯!内食化で「買いたくても買えない」!?
- 「食と生活」のマンスリー・ニュースレター 第131号 消費抑圧の反動 食品購入は高価格帯へシフト
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