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クラフトビール(2017年版)

 ビール市場が縮小を続けている。2016年のビール大手5社の出荷量は前年比2.4%減と12年連続で減少、過去最低を更新した。特に若い世代においてチューハイやカクテルなど甘いお酒が好まれるなど、苦味のあるビールは敬遠されている。

 一方で、ここ数年脚光を浴びているのがクラフトビールだ。国税庁「地ビール等製造業の概況」によると、地ビール・発泡酒の販売数量は2007年以降8年連続で拡大、2014年の製造量は2.7万キロリットルと、過去5年間で約1.7倍の成長を遂げている(図表)。



 大手の参入も相次いでいる。キリンは2014年に国内最大のクラフトブルワリー「ヤッホーブルーイング」を買収、サントリーも2015年に「クラフトセレクト」ブランドを立ち上げた。


 そもそもクラフトビールとは、年間生産量が70万キロリットル以下の「小規模」で、大手資本が25%未満と「独立性」が高く、「伝統的」手法で醸造された、手作りのビールであると定義されている(米ブルワーズ・アソシエーション)。

 日本では1994年の酒税法改正で始まった第一次地ビールブーム。一旦は下火となったが、地ビールからクラフトビールへと呼称を変え、いま再びブームとなっている。

 その背景としては、まず純粋にクラフトビールの品質が向上したことが挙げられる。世界各国のビールが集まる「ワールドビアカップ2016」では、日本のクラフトビール5銘柄が金賞を受賞した。そこに以前の「高くて不味いビール」の面影はない。
 次に、クラフトビールの味の多様性と、顧客の嗜好の多様化がマッチしたことだ。ビールには100種類近くのスタイルがあるといわれている。その中で、日本の大手が作るビールは基本的に「ピルスナー」と呼ばれるスタイルに絞られる。一方でクラフトビールはひとつのスタイルにとらわれず、ブルワリーごとに味の多様性が生まれている。
 また、ビアパブなどでクラフトビールとの接点も増えている。

 縮小するビール市場において希望の光にも思えるクラフトビールだが、果たして今後も成長を続けることができるのだろうか。

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