ニチレイの2022年3月期の連結決算は、売上高6,027億円(前年比5.2%増)、営業利益は314億円(同5.6%減)と増収減益であった。中期経営計画「We Will 2021」の最終年度となった2021年度は、新型コロナウイルス感染症の影響による生産拠点の稼働低下や、原材料価格高騰等のコスト上昇により連結目標数値を下回る結果となった。加工食品事業では、チキン加工品や米飯類など主力カテゴリーに注力し、家庭用・業務用ともに販売が拡大したことに加え、海外子会社の売上も貢献し増収。一方で、タイの生産拠点での稼働低下や原材料・仕入れコストなどが大幅に上昇、円安への対応が遅れたことなどにより、減益となった。低温物流事業では、国内事業の売上が堅調に推移したことに加え、海外事業も好調に推移したたため増収、荷役作業コストや車両調達コストが上昇したものの、業務改善や運送効率化を行い増益となった。水産事業は海外向販売の伸長、外食のテイクアウト・デリバリー対応により増収増益。畜産事業は量販店向け国産品の取扱の減少により減収減益となった。2022年度からは新中期経営計画「Compass Rose 2024」がスタート、「2030年の姿」実現に向けた「変革の期間」と位置づけ、サステナビリティ経営の加速と資本効率を追求する。
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