近畿日本鉄道の2018年3月期の連結決算は、売上高1兆2,227億円(前年同期比1.5%増)、営業利益646億円(同0.3%減)と増収減益となった。流通業では「あべのハルカス近鉄本店」が好調に推移、ホテル・レジャー業は旅行部門の個人旅行事業における海外旅行やテーマ旅行の回復等により、ともに増収となった。運輸業については、鉄軌道部門で訪日外国人観光客や伊勢志摩方面への旅客が増加したが、鉄道施設整備部門では前期に大型受注工事があった反動により、全体としては減収減益となった。不動産業では、不動産販売部門で需要が高まっている都心部を中心にマンション分譲を進めたほか、不動産賃貸部門ではグループが保有する不動産の有効活動や首都圏で新たにオフィスビルを取得するなど賃貸業の強化に努めたが、前期に保有土地の大口売却があった反動により減収減益となった。2015年4月よりホールディングス体制へ移行、グループシナジーの最大化と財務基盤の充実を目指し 「あべのハルカス」の収益基盤強化、インバウンド・観光による収益増大、不動産事業の強化の三つを重点テーマとする「近鉄グループ経営計画」を推進中である。計画の最終年度となる2018年度も、これら三つの重点テーマを着実に実行し、目標とする経営指標の実現を見込む。
参照コンテンツ
シリーズ「移動」のマーケティング
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- 変わる家族と駅の役割
- 世代交代で変わる鉄道と駅の役割
- 消費のホットスポットとしての駅
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- ビッグデータの宝庫「駅」でのビッグデータ利用を阻むもの
- ネットワークと駅
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- 観光日本のゲートウェイ「駅」
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