2018年3月期の連結決算は、営業収益4,150億円(前期比21,0%増)、営業利益170円(同17,2%増)と増収増益となった。これにより29期連続の増収増益を達成した。店舗ではセルフレジの導入やのり巻き機の導入により、生産性の向上や経費の削減を行うことに成功した。また農業事業への参入も開始した。都道府県農地中間管理機構を活用して、3圃場を借り受けて生産・販売を開始し、早期の黒字化を目指す。来年度以降も引き続き第8次中期経営計画に沿って経営を行っていく。首都圏ドーナツエリアでのシェアアップを目指す中で、鍵となるのが完全子会社化した株式会社エイヴイだ。4月にヤオコーグループとなったエイヴイは、一部店舗へのセルフ精算レジの導入をはじめ、更なるローコストオペレーションを志向した取組みを進めている。ヤオコーとエイヴイそれぞれの長所・強みを活かしながら、グループ全体で商圏シェアを高めていく。次期からスタートする第9次中期経営計画では「ヤオコーウェイ」の確立をメインテーマに「チェーンを強くする構造改革、商圏内シェアアップを優先課題として掲げる。
参照コンテンツ
- なぜ食品スーパー「ヤオコー」は、27期連続増収を続けられるのか?(2016年)
- 戦略ケース 値上げか値下げか-消費低迷下の価格戦略(2008年)
- 戦略ケース デフレに抗するマーケティング 第1回 ヨークベニマル、ヤオコー(2003年)
- 提言論文 低燃費スタイルと近縁価値が変える消費市場(2012年)
- 提言論文 顧客視点の新規事業開発(2012年)
- 提言論文 店頭マーケティングから買物満足のマーケティングへ(2010年)
- 消費者調査 No.159 総合スーパー・食品スーパー(2012年10月版)
競合他社の業績と比較分析する
おすすめ新着記事

市場「アップダウン」期のマーケティング戦略―コロナ後、消費の反発力はどこへ向かう?
コロナ禍で、「ワンランク上」の高級品が売れている。30年ぶりの株高も加わり、「バブル」消費の再来を思い起こさせる。「上」へ昇っていく市場だ。他方でホテルや外食など「下へ」降っていく市場もある。このめまぐるしく「アップダウン」しトレンドが読めない市場を「エレベーター市場」と規定してみる。この市場転換期に、状況を見定めて、守りと攻めを明確にしたマーケティングを展開すべきだ。

料理の強い味方 増加する加工食品の利用
コロナ禍で内食が増加し、加工食品の需要が伸びている。今回は、実際に加工食品が誰に、どのように利用されているのかを調査した。その結果、在宅時間の増加とともに増えた調理の時間や手間の短縮に、加工食品が貢献している実態がみえてきた。

暮らしに寄り添う再開発計画 池袋はコロナ禍でも安心な「都市のリビング」
豊島区は「公園が街を変える!」というスローガンのもと、池袋周辺の四つの公園の整備を行ってきました。それが、まるでコロナ禍を予期していたかのように屋外を活かしたものになっているのです。今回は、そんな公園を中心とした再開発にスポットを当てた安心安全な街づくりに注目します。



