日本最大級のマーケティングサイト J-marketing.net


(2016.07)
なぜ食品スーパー「ヤオコー」は、27期連続増収を続けられるのか?
ディレクター 大澤 博一



本コンテンツの全文は、会員サービスでのご提供となっております。
ご利用には無料の会員登録が必要です。
ご登録済みの方は、こちらから全文をご利用ください。
ご登録はこちらをご覧ください。

1.98年「狭山店モデル」から持続的成長

 首都圏を中心に店舗展開する食品スーパー、ヤオコーの2016年3月期の決算説明会が5月に行われた。売上は当初予測を大幅に超え3,254億円、前年比110.0%となり、営業利益は138億円、前年比112.1%と2桁成長となった。27期連続で増収増益を達成している。この業績は出店拡大によるものだけではない。2015年度の既存店売上は105.3%、既存店客数は102.5%、客単価は102.2%といずれの数字も伸ばした結果だ。1店1店しっかりとした店づくりを行っていることが、持続的成長につながっている。


図表.ヤオコーの業績


 成長を続けるヤオコーも初期のころは失敗の連続だった。精肉・鮮魚の集中前処理を行ったことで生鮮食品の売上が低迷した。他にも食品宅配事業に参入したり、移動バス販売を行ったり、不振店をディスカウント店に転換したりと様々な取り組みを行うが、どれも失敗した。当時は、埼玉にある普通のSM(スーパーマーケット)という存在でしかなかった。

 同社は、94年に「食生活提案型食品スーパー」を目指すという経営方針を掲げた。97年には「食生活ニーズは地域により微妙に異なる。それを把握できるのは現場の店長とパート店員だ」という川野幸夫会長のもと、「個店経営」を打ち出して、店舗運営権限を現場に与えた。

 転換となったのが98年にリニューアルオープンした狭山店の実験展開だ。地場産野菜売場と総菜売場を拡充し、今ではヤオコーの名物になっているクッキングサポート(売場の中にあり、食や料理の相談や料理を実際につくりレシピなどを教える場所)を初めて展開した。さらに、ミールソリューション(「食事問題の解決」のこと。家庭で料理を一から作る代わりに、惣菜、カット野菜などの下ごしらえされた食材を買って、手早く食事を作ること)の強化を図った。同時にパート店員が考案した料理をお客様に試食してもらうことも始めた。手作りのレシピを配布し、地域に合った主婦感覚のメニュー提案を行った。現在、ヤオコーに行けば、売場の至るところにメニューが提案され、総菜売場は非常に充実している。ヤオコーの原型がこの狭山店であり、この狭山店をモデルに出店を拡大し、急成長を遂げている。


ヤオコーはどのようにして持続的成長を遂げてきたか?また今後の課題とは?  
【続きを読む】(無料・有料会員向け)


参照コンテンツ

  • JMRからの提案 激変する食品流通への重層戦略(2016年)
  • JMRからの提案 店頭マーケティングから買物満足のマーケティングへ(2010年)

  • 業界の業績と戦略を比較分析する


    おすすめ新着記事

    消費者調査データ<br>コーヒー飲料<br>クラフトボス、ジャパンクラフトマン。ペットボトルコーヒー躍進
    消費者調査データ
    コーヒー飲料
    クラフトボス、ジャパンクラフトマン。ペットボトルコーヒー躍進

    2017年のコーヒー飲料市場は前年比2.8%増で、特にペットボトルコーヒーの成長が著しい。今回のランキングでも「BOSS」が6項目で首位を獲得、それを「ジョージア」が追う展開となった。17年4月に発売された「クラフトボス」は前回から大きく評価を上げ、再購入意向では首位に躍り出た。後発のペットボトルコーヒーも健闘しており、新たな飲用シーンを開拓したコーヒー市場から目が離せない。

    「食と生活」のマンスリー・ニュースレター<br>
    「食と生活」のマンスリー・ニュースレター
    "脱コーヒー"で存在感増すペットボトルコーヒー

    サントリーの「クラフトボス」のヒットをはじめとし、存在感を増してきているペットボトルコーヒー。いったい、誰がどのような目的で飲用しているのか。今回の調査では、ペットボトルと缶で、飲用シーンや購入理由などに特徴的な差がみられた。ペットボトルコーヒーは、従来の"コーヒー"としての枠組みを超え、缶とは違ったニーズで飲まれている実態が見えてきた。

    消費者調査データ<br>無糖茶<br>緑茶飲料が上位独占も、むぎ茶ブームは定着するか
    消費者調査データ
    無糖茶
    緑茶飲料が上位独占も、むぎ茶ブームは定着するか

    2017年の茶系飲料市場は、無糖茶が市場の伸びを牽引している。今回の調査でも伊藤園の「お~いお茶 緑茶」が複数項目で首位を獲得、僅差でサントリー「伊右衛門」が続く結果となった。しかし、再購入意向ではコンビニPB3商品が上位に入るなど躍進。18年夏の記録的な猛暑が影響し、熱中症対策として安価なPBが選ばれた結果だと考えられる。






    マーケティングモニターのご案内
    データでわかる辛口性格診断
    マーケティング入門講座
    会員登録のご案内
    消費社会白書2018
    「戦略200+」比較分析ツールのご案内
    page top

    JMR生活総合研究所マーケティングサイトに掲載の記事・写真・図表などの無断転載を禁止します。著作権はJMR生活総合研究所に属します。

    Copyright (c) 1997-2018 Japan Consumer Marketing Research Institute. All rights reserved.