明治ホールディングスの2019年3月期の連結決算は、売上高1兆2,544億円(前年比1.1%増)、営業利益984億円(同3.9%増)、経常利益997億円(同4%増)と増収増益ではあったが、計画は未達となった。食品セグメントの売上高は、加工食品事業、栄養事業、海外事業では増収となったものの、発酵デイリー事業はプロバイオティクスの減収により前期を下回った。菓子事業でも取引制度変更の影響やスナックの販売エリア縮小などにより減収となった。営業利益は、発酵デイリー事業の主力のプロバイオティクスの減収による影響があったが、商品政策や各種費用の削減により前期並み。医薬品セグメントは、18年4月に実施された薬価改定の影響に加え、国内主力品の販売数量の伸長、18年7月よりKMバイオロジクス社を新たに連結したことにより、大幅な増収増益となった。薬価改定の影響は受けたものの、主力品の増収に加え、原料調達価格の見直しや普及費等の削減で増益を図った。また、新規連結したKMバイオロジクス社も寄与した。今後国内では、コア事業の成長力を回復させ収益基盤の強化を図ると同時に、将来の成長ドライバーとなる事業を育成。併せて、低収益事業における構造改革も強く推進する。海外では、生産能力・販売能力の強化に向けた取り組みを加速させ積極的な事業拡大を進め、2020年度 連結売上高1兆3,500億円、営業利益1,250億円を目指す。
参照コンテンツ
- 戦略ケース スイーツのジレンマ 欲望と罪悪感の狭間で成長するチョコレート市場 (2018年)
- 戦略ケース 冬期限定「メルティーキッス」の導入戦略 (1995年)
- 「食と生活」のマンスリー・ニュースレター
第116号 デキる大人はカレー好き!?探究心やこだわり刺激する国民食 - 「食と生活」のマンスリー・ニュースレター
第115号 幅広い効果期待で選ばれるヨーグルト 乳酸菌・発酵食品類でも人気ダントツ - 「食と生活」のマンスリー・ニュースレター
第107号 2019春の食品値上げラッシュ!値上げ方法で明暗 - 「食と生活」のマンスリー・ニュースレター
第92号 冬アイス 夏と異なるベネフィットで需要拡大 - 消費者調査データ
ヨーグルト(2020年2月版) ブームに一服感、具体的な健康訴求で再成長なるか - 消費者調査データ
スナック菓子(2020年1月版) 不動の王座カルビー、リピート意向高い高級・健康系ポテチ - 消費者調査データ
チョコレート(2020年1月版) 健康イメージで高いリピート意向を保つチョコレート効果、上位はロングセラーが揃う - 消費者調査データ
レトルトカレー(2019年10月版) 咖喱屋カレーがククレカレーを逆転、6項目で首位に
競合他社の業績と比較分析する
おすすめ新着記事
成長市場を探せ コロナ特需の反動乗り越え成長するパスタソース(2024年)
コロナ特需から3年連続で縮小するレトルト市場にあって、パスタソースは2年連続の成長となった。「あえる・かける」だけで一品となるレトルトパスタソースの簡便性は、時短ニーズにマッチするものとして成長が期待されている。
消費者調査データ 紅茶飲料(2024年10月版) 首位「午後の紅茶」、「紅茶花伝」に水をあける
2023年、数量金額ともにプラスとなった紅茶飲料。調査結果を見ると、キリンの「午後の紅茶」が再購入意向以外の5項目で首位を獲得した。認知率は9割、購入経験も5割を超え、再購入意向では2位以下に10ポイント余の差をつけ、リーディングブランドらしい強さをみせた。
消費者調査データ ミネラルウォーター(2024年9月版) 全項目首位「サントリー 天然水」、リピート意向の高いPB
2023年、2年連続で2桁増を達成したミネラルウォーターについての調査結果をみると、全項目で5ポイント以上の差をつけて「サントリー天然水」が首位に。2位は「い・ろ・は・す天然水」。再購入意向ではベスト10内に5ブランドのPBという結果となった。