ポーラ・オルビスホールディングスの2024年12月期の連結決算は、売上高1,704億円(前年同期比1.7%減)、営業利益138億円(同14.1%減)となった。国内化粧品市場は堅調に推移したが、中国は景気の停滞が続き、化粧品消費の低迷が続いた。このような状況の中、オルビスの2桁の増収増益が続くものの、ポーラの国内・海外での苦戦が響き、連結で減収減益となった。セグメント別では、売上高の97%を占めるビューティケア事業が売上高1,651億円(同2.0%減)、営業利益149億円(同8.7%減)と、ポーラブランドの不振により減収減益となった。同グループは2029年に創業100周年を迎えるにあたり、同年までの長期経営計画として「VISION2029」を2021年度からスタート、「多様化する『美』の価値観に応える個性的な事業の集合体」の実現という目指すべき姿に変更はない。中期経営計画のステージ2のスタートとなった2024年の実績については、主に中国を中心とした海外市場の状況変化や、ポーラの委託販売の回復スピードについて、計画策定時の想定と乖離が生じており、2026年の経営指標の達成は難しい状況にある。2025年度については、これらの想定との乖離に迅速に対応し、立て直し・反転への契機とすべく、オルビスの着実な成⾧、収益力向上をベースに、委託販売チャネルを軸としたポーラ国内の立て直しの実現、そして外部環境の厳しい中国を中心とした海外の構造改革に注力し収益力を高める年とし、売上高1,740億円(前年同期比2%増)、営業利益145億円(同5%増)を見込む。
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