
日本には、発売から60年以上経過したロングセラーブランドがたくさん存在します。今年の消費社会白書の調査では、このロングセラーブランドに焦点を当てました。調査結果から分かったことは、ロングセラーブランドにとって既存客の流出は避けられないこと、生き残りには顧客の新陳代謝が必要なこと、潜在顧客基盤は大きいことなどでした。
まず潜在顧客の大きさについて、見ていきます。ロングセラーブランドの例として、お菓子のポッキー(グリコ)、アイスのハーゲンダッツ(ハーゲンダッツジャパン)、飲料のカルピス(アサヒ飲料)、ビールのスーパードライ(アサヒビール)を挙げて、商品の認知、購入経験、1年以内の購入、購入意向について聞きました。
特長として、全てで認知と購入経験が非常に高いということが確認できます。さらに見ていくと、どのブランドも購入意向は高いのですが、1年以内に購入した率が商品によってばらつきがありました。
また、スーパードライを除いた3ブランドは購入意向が1年以内購入を超えていました。知っているし、買ったことはあるけど、最近買っていないという状態です。そのため、キャンペーンなど何らかの刺激を与えることで、また購入してもらえるチャンスがあるといえます。
図表1.潜在顧客基盤が大きいロングセラーブランド

次にこれらの商品の購入理由を調査しました。8割の人が、「品質がよい」「なじみのある味」「安心感がある」「信頼できる」といった項目を購入理由として挙げました。これは、品質や信頼感といったイメージがロングセラーブランドの強みとなっているということを裏付けています。
「消費社会白書2026」のご案内

長く停滞していた日本の消費が、いま再び経済成長の牽引役として動き始めている。ようやく日本の消費は、「もはやバブル後ではない」と言える新たな局面に入った。
第12回 ネクスト戦略ワークショップ 講演録
- Session1. 情報的マーケティングへの革新
- Session2. ストイックな規律互助の価値観と消費見通し どうなる?これからの価値観と消費
- Session3. 食生活の理想と現実の乖離
- Session4. ロングセラーブランドの長寿化
- Session5. 選択の多重化と購入意欲の経路分析
参照コンテンツ
- MNEXT 眼のつけどころ ブランド・ものづくりビジネスモデルの革新のすすめ方
- MNEXT 眼のつけどころ ブランドのロングセラー化の鍵は「うまいマンネリ」づくり
- MNEXT 眼のつけどころ BABYMETALのロングセラー化戦略を考える
おすすめ新着記事

「食と生活」のマンスリー・ニュースレター 20代男性の半数が有料フィットネスを利用! 心理的充足が継続・満足の鍵
24時間営業のジムなど様々なタイプの有料フィットネスサービスが登場している。どういった人が利用しているのか、その目的は何か、満足度は、などその実態を調査した。

成長市場を探せ 多様化進み4年連続過去最高の茶飲料(2026年)
4年連続で過去最高を更新した茶飲料。健康志向の高まりで、ノンカフェインの麦茶やルイボスティーなどが伸びる一方、緑茶は抹茶人気による茶葉高騰で危機が忍び寄る。

成長市場を探せ 話題性が需要を加速する炭酸飲料市場(2026年)
炭酸飲料が伸びている。5年連続プラスで、過去最高も4年連続の更新だ。メガトレンドの健康志向に沿う新商品も好調だが、それと逆の「背徳感」を売りにした「ギルティ炭酸 NOPE」も記録的な初動に。話題性が市場全体を底上げしている。


![戦略家のための知的羅針盤[エム・ネクスト]product by 松田 久一](/img/mnext-sub-title.png)