
2019年の緑茶飲料の生産量は、7月の冷夏の影響を受けながらも、前年比0.3%増の296万9,500kℓで微増ながら過去最高を更新。麦茶やブレンド茶などを含むその他茶系飲料も微増となった(全国清涼飲料連合会)。
今回は、当社が任意に選んだ無糖茶34ブランドについて、「知っている(認知率)」、「買って飲んだことがある(経験率)」、最近3ヶ月以内における「広告・記事を見たことがある(広告接触)」「店頭などで見たことがある(店頭接触)」、「3ヶ月以内に買って飲んだ(3ヶ月内購入)」、さらに「今後(も)買って飲みたい(今後意向)」と「購入経験者における今後の購入意向(再購入意向)」という7項目について、インターネットモニターに対して行った調査結果をランキング形式でお届けする。
今回の調査でも、前回(2019年8月版)と同様に7項目中、広告接触と再購入意向を除く5項目で伊藤園の「お~いお茶 緑茶(以下、お~いお茶)」がトップ、それをサントリーの「サントリー緑茶 伊右衛門(以下、伊右衛門)」が追い、3位グループにキリンビバレッジの「キリン 生茶」と日本コカ・コーラの「綾鷹」が続くという展開になった。上位の2ブランド、「お~いお茶」と「伊右衛門」だが、接戦だった2018年版に比べ、2019年版では差が拡大。2020年版となる今回では、今年4月にブランドを大刷新したことが奏功したか、「伊右衛門」が再び差をつめた。
再購入意向は、今回も麦茶やほうじ茶が強く、上位5位をみると、「キリン 香ばし麦茶(キリンビバレッジ)」、「リラックスジャスミンティ(伊藤園)」「綾鷹 ほうじ茶(日本コカ・コーラ)」「伊右衛門 ほうじ茶(サントリー)」「健康ミネラルむぎ茶(伊藤園)」で、麦茶が2ブランド、ほうじ茶が2ブランドという結果だった。
今年上期、新型コロナウイルス感染症の影響による自粛などで外出が減った結果、清涼飲料は軒並み影響を受けた。しかし、緊急事態宣言明けの6月にはロングセラーブランドを中心に回復傾向となっている。遅い梅雨明けとなった7月からは、各社はマスク着用時の熱中症の危険性の上昇などの周知につとめ、水分補給の重要性を訴えている。"ウィズコロナ"、"ウィズマスク"で迎える初めての夏、最需要期に市場がどう動くかが注目される。
詳細データのダウンロード
クロス集計表 サンプルイメージ
- お~いお茶 緑茶(伊藤園)
- キリン生茶(キリン)
- サントリー緑茶 伊右衛門(サントリー)
- サントリー天然水 澄みわたるお茶(サントリー)
- 綾鷹(日本コカ・コーラ)
- ヘルシア緑茶(花王)
- 一(はじめ)緑茶(セブン&アイ)
- ファミリーマートコレクション にごり旨み緑茶(ファミリーマート)
- ローソンセレクト 緑茶(ローソン)
- アサヒ六条麦茶(アサヒ飲料)
- GREEN DA・KA・RAやさしい麦茶(サントリー)
- 胡麻麦茶(サントリー)
- 健康ミネラルむぎ茶(伊藤園)
- キリン 香ばし麦茶(キリン)
- 茶流彩彩 麦茶(日本コカ・コーラ)
- 爽健美茶 健康素材の麦茶(日本コカ・コーラ)
- アサヒ十六茶 麦茶(アサヒ飲料)
- セブンプレミアム むぎ茶(セブン&アイ)
- ファミリーマートコレクション 香ばし麦茶(ファミリーマート)
- ローソンセレクト むぎ茶(ローソン)
- お~いお茶 ほうじ茶(伊藤園)
- 伊右衛門 ほうじ茶(サントリー)
- 綾鷹 ほうじ茶(日本コカ・コーラ)
- セブンプレミアム ほうじ茶(セブン&アイ)
- サントリーウーロン茶(サントリー)
- 黒烏龍茶(サントリー)
- 伊藤園ウーロン茶(伊藤園)
- アサヒ十六茶(アサヒ飲料)
- 爽健美茶(日本コカ・コーラ)
- からだ巡茶(日本コカ・コーラ)
- 太陽のマテ茶(日本コカ・コーラ)
- おいしい腸活流々茶(サントリー)
- リラックスジャスミンティ(伊藤園)
- お~いお茶玄 米茶(伊藤園)
調査期間:2020年07月10日(金)~07月15日(水)
調査対象者:当社インターネットモニター 20歳~69歳
全国の男女個人
有効回収サンプル数:1,024サンプル
サンプル構成(%)



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