2023年のビール系飲料の販売数量は、前年比1%減で着地した(ビール4社)。10月に減税となったビールは伸びたが、増税となった新ジャンルが大きく数量を減らした。
今回は、当社が任意に選んだビール系飲料24ブランドについて、「知っている(認知)」「3ヶ月以内に店頭などで見た(店頭接触)」「買って飲んだことがある(購入経験)」「最近3ヶ月以内に買って飲んだ(3ヶ月以内購入)」、さらに「今後(も)飲みたい(今後意向)」と「購入経験者における今後の購入意向(再購入意向)」という6項目について、インターネットモニターに対して行った調査結果をランキング形式でお届けする。
調査結果を見ると、前回(2023年6月版)同様、「アサヒ スーパードライ(以下スーパードライ)(アサヒビール)」が強さをみせ、再購入意向以外の5項目で首位を獲得した。「スーパードライ」は、店頭接触、購入経験、今後の購入意向の3項目で2位に5ポイント以上の差をつけており、トップブランドらしい強さをみせた。しかし、時系列で3ヶ月内購入における2位との差をみると、
- 2024年:5.4ポイント差
- 2023年:7.6ポイント差
- 2022年:9.0ポイント差
となり、わずかながら縮小した(2位はすべて「キリン 一番搾り(以下一番搾り)(キリン)」。
その「一番搾り」は、再購入意向以外の5項目で2位を獲得している。「一番搾り」の後ろには、「サントリー ザ・プレミアムモルツ(以下プレミアムモルツ)(サントリー)」がつけている。4位グループには「サントリー 金麦(サントリー)」、「アサヒ スーパードライ 生ジョッキ缶(アサヒビール)」、「アサヒ生ビール(マルエフ)(アサヒビール)」などがつけており、上位はビールカテゴリーのブランドが目立つ。
ロングセラーに交じって新顔もランクインしている。キリンが17年ぶりにスタンダードビールカテゴリーで発売した「キリンビール 晴れ風(以下晴れ風)(キリン)」である。今年4月2日発売で、調査時点では販売期間が3週間強だったにもかかわらず、3ヶ月内購入で8位、今後の購入意向で10位、再購入意向では「スーパードライ」を抑えての堂々の首位獲得だ。発売1ヶ月で年間販売目標の4割を売り上げるなど好調が伝えられ、注目度の高さがうかがえる。
ビール系飲料市場では、コロナ収束による外食需要の回復や、酒税法改正などで、ビールカテゴリーへの回帰の動きがみられる一方、家飲み需要では価格が上がった新ジャンルや発泡酒が、RTDなどほかのアルコール飲料とのより厳しい競争にさらされている。メーカー各社は、前述のようにビールの新製品発売や、クラフトビールへの注力、大型ブランドのリニューアルなど、ビールカテゴリー中心に様々な施策を打っている。今年も猛暑の季節がやってくる。最需要期を迎えるビール系飲料市場から目が離せない。
- 注目ランキング
-
- 3ヶ月内購入
- アサヒ スーパードライ(アサヒビール) 16.9%
- キリン 一番搾り(キリンビール) 12.5%
- サントリー ザ・プレミアム・モルツ(サントリー) 11.3%
- 再購入意向
- キリン 晴れ風(キリンビール) 66.7%
- アサヒ スーパードライ(アサヒビール) 61.8%
- ザ・プレミアム・モルツ(サントリー) 61.7%
- キリン 一番搾り 糖質ゼロ(キリンビール) 60.9%
- 3ヶ月内購入
詳細データのダウンロード
クロス集計表 サンプルイメージ調査概要
提示24ブランド
- アサヒ スーパードライ(アサヒビール)
- アサヒ スーパードライ 生ジョッキ缶(アサヒビール)
- アサヒ生ビール(マルエフ)(アサヒビール)
- キリン 一番搾り(キリンビール)
- キリン 一番搾り 糖質ゼロ(キリンビール)
- キリン 晴れ風(キリンビール)
- SPRING VALLEY (キリンビール)
- キリン ラガービール(キリンビール)
- サントリー ザ・プレミアム・モルツ(サントリー)
- パーフェクトサントリービール(サントリー)
- サントリー ザ・モルツ(サントリー)
- サッポロ 生ビール黒ラベル(サッポロビール)
- サッポロ ヱビスビール(サッポロビール)
- ヤッホーブルーイング よなよなエール(ヤッホーブルーイング)
- アサヒ スタイルフリー<生>(アサヒビール)
- キリン 淡麗グリーンラベル(キリンビール)
- アサヒ ザ・リッチ(アサヒビール)
- クリアアサヒ(アサヒビール)
- キリン のどごし<生>(キリンビール)
- キリン 本麒麟(キリンビール)
- サントリー 金麦(サントリー)
- ジョッキ生(サントリー)
- サッポロ 麦とホップ(サッポロビール)
- セブンプレミアム ザ・ブリュー(サントリー)
調査設計
調査手法:インターネットリサーチ調査期間:2024年4月26日(金)~4月29日(月)
調査対象者:インターネットモニター 20歳~69歳
全国の男女個人
有効回収サンプル数:1,011サンプル
サンプル構成(%)
参照コンテンツ
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