半歩先を読む日本最大級のマーケティングサイト J-marketing.net

消費者調査データ No.278
無糖茶(2018年9月版)
緑茶飲料が上位独占も、むぎ茶ブームは定着するか



 2017年の茶系飲料市場は前年比1.6%増で、なかでも無糖茶が市場の伸びの原動力となっている。

 今回は、当社が任意に選んだ無糖茶30ブランドについて、、「知っている(認知率)」、「買って飲んだことがある(経験率)」、最近3ヶ月以内における「広告・記事を見たことがある(広告接触)」「店頭などで見たことがある(店頭接触)」、「3ヶ月以内に買って飲んだ(3ヶ月内購入)」、さらに「今後(も)飲みたいと思う」(今後購入意向)と「購入経験者における今後の購入意向(再購入意向)」という7項目について、インターネットモニターに対して行った調査結果をランキング形式でお届けする。

 今回の調査でも、前回(2017年11月版)と同様、伊藤園の「お~いお茶 緑茶」が複数の項目で首位を獲得、2位に5ポイント以内の小差でサントリーの「伊右衛門」が続く結果となった。3位は「綾鷹(日本コカ・コーラ)」と「生茶(キリン)」がデッドヒートを演じており、上位5位までのうち4ブランドは緑茶飲料が占めている。

 しかし、ユーザーのロイヤリティの指標である再購入意向は、以下のとおりで、

  1. ファミリーマートコレクション香ばし麦茶  82.1%
  2. セブンプレミアム ほうじ茶          71.8%
  3. 健康ミネラルむぎ茶(伊藤園)       69.8%
  4. 加賀棒ほうじ茶                66.7%
     (ポッカサッポロ フード&ビバレッジ)
  5. ローソンセレクトむぎ茶          65.7%

ランキング上位5位のうち、麦茶が3ブランド、ほうじ茶が2ブランドランクインし、いずれも高い再購入意向を示している。また、コンビニPBも3点ランクインしている。認知や3ヶ月内購入などの項目で上位に入った緑茶飲料は、「お~いお茶 緑茶」が8位、「伊右衛門」が11位となっている。

 前回(2017年11月版)のランキングでは、再購入意向上位10位内に入ったPBはなかった。この躍進の要因は、2018年夏の記録的な猛暑により、熱中症対策として充分な給水が必要とされたことから、リーズナブルなPB飲料が選ばれた結果とも考えられる。また、麦茶は、自然な甘さやカフェインフリーであることなどから人気を獲得、麦茶飲料市場は5年で2倍に成長している。今夏は熱中症対策飲料としてさらに注目が高まり、市場規模も一層の拡大が見込まれる。ほうじ茶ラテなどからブームとなったほうじ茶に続き、市場拡大の牽引車となれるかが注目される。










【提示30ブランド】
  • アサヒ十六茶(アサヒ飲料)
  • キリン生茶(キリン)
  • お~いお茶 緑茶(伊藤園)
  • 伊右衛門(サントリー)
  • 綾鷹(日本コカ・コーラ)
  • ヘルシア緑茶(花王)
  • 一(はじめ)緑茶(セブン&アイ)
  • ファミリーマートコレクションにごり旨み緑茶(ファミリーマート)
  • ローソンセレクト緑茶(ローソン)
  • アサヒ六条麦茶(アサヒ飲料)
  • GREEN DA・KA・RA やさしい麦茶(サントリー)
  • 胡麻麦茶(サントリー)
  • 健康ミネラルむぎ茶(伊藤園)
  • キリン麦茶(キリンビバレッジ)
  • 茶流彩彩 麦茶(日本コカ・コーラ)
  • セブンプレミアム むぎ茶(セブン&アイ)
  • ローソンセレクトむぎ茶(ローソン)
  • ファミリーマートコレクション香ばし麦茶(ファミリーマート)
  • サントリーウーロン茶(サントリー)
  • 黒烏龍茶(サントリー)
  • 伊藤園ウーロン茶(伊藤園)
  • 加賀棒ほうじ茶(ポッカサッポロ フード&ビバレッジ)
  • お~いお茶 ほうじ茶(伊藤園)
  • セブンプレミアム ほうじ茶(セブン&アイ)
  • シンビーノ ジャワティーストレート(大塚食品)
  • 午後の紅茶おいしいジャスミン(キリン)
  • 爽健美茶(日本コカ・コーラ)
  • からだ巡茶(日本コカ・コーラ)
  • 太陽のマテ茶(日本コカ・コーラ)
  • おいしい腸活流々茶(サントリー)


【調査設計】
調査手法:インターネットリサーチ
調査期間:2018年8月7日~9日
調査対象者:当社インターネットモニター 20歳~69歳
        全国の男女個人
有効回収サンプル数:1,040サンプル
サンプル構成(%)




おすすめ新着記事

お知らせ

2024.03.25

当社合田執筆の「猛スピードのクルマはいらない」 これからの高齢化社会に必要な“まちづくり”とは何か? そのヒントは欧米になかった!」がメルクマールに掲載されました。

新着記事

2024.07.26

消費者調査データ 炭酸飲料(2024年7月版)  首位「コカ・コーラ」、迫る「三ツ矢サイダー」、高い再購入意向の無糖炭酸水

2024.07.25

24年5月の「広告売上高」は、6ヶ月ぶりのプラス

2024.07.24

24年5月の「旅行業者取扱高」は19年比で72%に

2024.07.23

24年5月の「商業動態統計調査」は2ヶ月連続のプラス

2024.07.22

企業活動分析 キユーピー株式会社 23年11月期は海外など好調で増収も原材料高騰で2桁減益に

2024.07.22

企業活動分析 カゴメ株式会社 23年12月期は引き続き海外事業がけん引し増収増益に

2024.07.19

企業活動分析 ライオン株式会社(2023年12月期) 増収も土地譲渡益の反動等で減益に

2024.07.19

企業活動分析 ユニリーバ(Unilever)(2023年12月期) 減収減益、事業部門の業績格差受け、新成長戦略を修正へ

2024.07.19

24年6月の「景気の先行き判断」は3ヶ月連続で50ポイント割れに

2024.07.18

24年6月の「景気の現状判断」は4ヶ月連続で50ポイント割れに

2024.07.17

MNEXT 円安は歓迎すべきかー過熱する円安論争

2024.07.16

企業活動分析 山崎製パン株式会社 23年12月期は大幅な増収増益で過去最高益に

2024.07.12

消費者調査データ スポーツドリンク・熱中症対策飲料(2024年7月版) 首位「ポカリスエット」、追い上げる「アクエリアス」

2024.07.11

24年5月の「消費支出」はふたたびマイナスに

2024.07.10

24年5月の「家計収入」は20ヶ月ぶりのプラス

2024.07.09

24年4月の「現金給与総額」は28ヶ月連続プラス、「所定外労働時間」はマイナス続く

2024.07.08

企業活動分析 大塚HD 23年12月期は売上は過去最高を記録、医療事業の減損損失で減益に

2024.07.08

企業活動分析 小林製薬の23年12月期は、R&Dや宣伝広告への積極投資を行い増収減益に

2024.07.05

成長市場を探せ 初の6,000億円超え、猛暑に伸びるアイスクリーム(2024年)

週間アクセスランキング

1位 2017.09.19

MNEXT 眼のつけどころ なぜ日本の若者はインスタに走り、世界の若者はタトゥーを入れるのか?

2位 2024.07.03

MNEXT コロナ禍の前中後の内食もどりはあったのか? -食欲望の現在-

3位 2024.03.13

戦略ケース なぜマクドナルドは値上げしても過去最高売上を更新できたのか

4位 2019.09.10

戦略ケース プラットフォームビジネスで急拡大するウーバーイーツ

5位 2024.03.08

消費者調査データ カップめん(2024年3月版)独走「カップヌードル」、「どん兵衛」「赤いきつね/緑のたぬき」が2位争い

パブリシティ

2023.10.23

週刊トラベルジャーナル2023年10月23日号に、当社代表取締役社長 松田の執筆記事「ラーケーションへの視点 旅の価値問い直す大事な切り口」が掲載されました。

2023.08.07

日経MJ「CM裏表」に、当社代表取締役社長 松田の執筆記事が掲載されました。サントリー ザ・プレミアム・モルツ「すず登場」篇をとりあげています。

ENGLISH ARTICLES

2023.04.17

More than 40% of convenience store customers purchase desserts. Stores trying to entice shoppers to buy desserts while they're shopping.

2023.02.22

40% of men in their 20s are interested in skincare! Men's beauty expanding with awareness approaching that of women

2022.11.14

Frozen Foods' Benefits Are Expanding, and Child-raising Women Are Driving Demand

2022.09.12

The Penetration of Premium Beer, and a Polarization of the Growing Beer Market

2022.06.20

6.9 Trillion Yen Market Created By Women― Will Afternoon Tea save the luxury hotels in the Tokyo Metropolitan Area