
国産ジンの生産量が、5年で約3.9倍と爆発的に拡大している。

2023年の国内ジン移出数量(出荷量)は、前年比113.4%の4,987キロリットルで、4年連続の2桁増となった。ジンの市場はもともと輸入の大手ブランドが主流だったが、国産ウイスキーやクラフト系飲料のブームを背景にクラフトジンへの注目が集まり、2017年にはそれまで横這いで推移していたジンの出荷量が前年比115.8%に、さらに2020年にはサントリーが「翆」を発売、ハイボールの提案でウイスキー市場を活性化させたように、「ジンソーダ」を提案して人気を博し、市場は一気に1.5倍に拡大。その後も勢いは続き、2022年には初めて4,000キロリットルを超えた。ジンはウイスキーのように長期熟成が不要で、参入障壁も低く、「ボタニカル」と呼ばれる植物由来の原料で個性を出しやすい。2023年にはキリングループがクラフトジンを発売、今年4月には養命酒酒造も参入した。低迷するアルコール市場で伸びるジン市場の行方が期待される。
参照コンテンツ
シリーズ 成長市場を探せ
- ビスケット市場、4年連続プラスで初の4,000億超えに(2024年)(2024年)
- 3年連続で過去最高更新、拡大する麦茶飲料(2024年))
- コロナ禍乗り越え再び拡大するチョコレート市場(2024年)
おすすめ新着記事

消費者調査データ RTD(2025年3月版) 「氷結」、「ほろよい」の競り合い続く アサヒの新顔は高いリピート意向
調査で結果は「氷結」が半歩抜け出し、それを「ほろよい」が追う形となった。上位にはロングセラーが目立つが、再購入意向では「アサヒ GINON」が3位に食い込んだ。大ヒットしたレモンサワーに加え、お茶やウメなどのフレーバーの台頭、ベース酒の多様化など新たな競争が生まれている。

「食と生活」のマンスリー・ニュースレター 清貧・ゆとり世代が消費を牽引!賞与の使い道は?
近年賃金上昇の流れが広がるなかで、今年の消費を占う意味でも冬季賞与への関心が高まっていた。そこで、冬季賞与がどのように使われているか、「103万円の壁」の問題がどの程度関心を持たれているかを調査した。

消費者調査データ スナック菓子(2025年2月版) 経験率7割超、カルビー「ポテトチップス」の人気揺るがず
2桁成長のスナック市場。調査結果をみると、カルビーのポテトチップスが全項目で首位と王者の貫禄をみせた。
無料の会員登録をするだけで、
最新の戦略ケースや豊富で鮮度あるコンテンツを見ることができます。