米グーグルの持ち株会社、アルファベットの2024年12月期の連結決算は売上高3,500億ドル(前年比13.9%増)、営業利益1,124億ドル(同33.3%増)と過去最高を更新した。セグメント別にみると、主力のグーグルサービスが3,052億ドルで327億ドル増(同12.0%増)と大きく牽引した。なかでもグーグル検索等が231億ドル増と大半を占める。AIビジネスの中核となるグーグルクラウド事業は、前年比30.6%増と大きく伸びた(売上高は101億ドル増の432億ドル)。営業収益面ではグーグルサービスが大半を占めるが、グーグルクラウド事業が43億ドル(同30.9%増)と大きく伸びた。地域別売上高では米国の前年比16.5%増を筆頭に、すべての地域で2桁増となった。年末の社員との2025年戦略会議では、ピチャイCEOが「2025年に備えよ。事態は重大だ!」と呼びかけた。来年は競争激化、規制のハードル、AIの進歩が予想されると述べている。OpenAIの対話型AI「ChatGPT」だけでなく、中国のAI企業「DeepSeek」が格安で高性能のAIを開発する可能性があることから、将来の収益源となる生成AI分野での競争激化が予想される。同社は2025年の設備投資費として前年比約4割増の750億ドルを見込んでおり、投資競争も激しいものとなることが予想される。
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