資生堂の2024年12月期の連結決算は、売上高9,906億円(前年同期比1.8%増)、営業利益76億円(同73.1%減)、コア営業利益364億円(同8.7%減)と増収減益。減益ながら、グローバルでコア営業利益見通しを確実に達成した。セグメント別では、日本事業は注力ブランドが成長をけん引し2年連続で10%成長を実現、構造改革が成果を発揮し大幅増益となった。欧州も注力領域の選択と集中が奏功、注力ブランドが成長をけん引し力強い成長継続。一方、米州事業は「Drunk Elephant」の回復が遅れ減収、重い固定費構造が課題となる。厳しい市場環境が続いた中国事業およびトラベルリテール事業も減収となったが、中国では原価・固定費低減などの構造改革アクションを完遂、収益性が改善した。2023年からは「守り」から「攻め」にシフトする中期経営戦略「SHIFT 2025 and Beyond」がスタート、中長期的な成長を目指すために、「ブランド」、「イノベーション」、「人財」の三つの重点領域への投資を強化している。これに加え、2025年、2026年の2ヵ年を構造改革の加速フェーズとし、さらなる構造改革による収益性改善、現在の危機的な状況からの脱却と、その後の持続的成長を確実なものとするための基盤の再構築を行う「アクションプラン 2025-2026」を策定した。2025年度は、2026年コア営業利益率7%達成に向け、3つの優先課題「ブランド力の基盤強化」「高収益構造の確立」「事業マネジメントの高度化」を確実に推進、2025年中の構造改革アクション完遂を目指す。
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