東洋水産の2024年3月期の連結決算は、売上高4,890億円(前期比12.2%増)、営業利益667億円(同65.4%増)と増収増益であった。国内外の主要事業での価格改定、改定後の各種取組みにより過去最高の売上高となり、営業利益も海外即席麺を中心に主要事業でコストカバーし、過去最高となった。セグメント別にみると、売上高の45%を占める海外即席麺事業については、米国では第1四半期連結会計期間に発生した一部得意先の在庫調整による影響が残ったが、7月以降の受注数量は主力品中心に回復、メキシコでは主力商品のカップ麺、袋麺ともに好調に推移したこと、及び2022年10月に米国、メキシコで実施した価格改定による販売単価の上昇により、増収(前期比24.0%増)。売上高の21%を占める国内即席麺事業では、前期に続き6月に価格改定を実施。カップ麺では「赤いきつねうどん」の45周年記念商品等和風麺全体で多くの施策を行ったことや、「ごつ盛り」シリーズや「麺之助」シリーズ等の好調もあり、増収。袋麺では「マルちゃんZUBAAAN!」シリーズが減収も、即席麺全体で増収(同2.5%増)となった。2022年度からスタートした3ヵ年中期経営計画では、「将来の成長に向けた礎を築く3年間」と位置づけ、「飽くなき進化」をテーマに部門の垣根を越えた取り組みを着実に推進、海外即席麺事業が牽引し、当初目標を上回るペースで売上高・営業利益を達成している。最終年度となる2024年度については、国内事業の3ヵ年目標の達成、海外のさらなる成長により、売上高5,100億円、営業利益720億円と、当初の3ヵ年計画最終年度を上回る数値を目指す。
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