棚という限られた資源の配分が、いまPBへと傾いている。トップバリュ(イオン)は年間売上1兆円超、セブンプレミアム(セブン&アイ)は1兆5,000億円規模。PBはもはや「棚の一角を借りる商品群」ではなく、売り場を構成する基幹的な品ぞろえへと変わりつつある。なぜNBはPBに押されるのか。その問いの答えは、製品の品質にも価格にも、マーケティング予算にもない。価値伝達の主戦場がすでに移っているという、構造的な問題にある。
日本の食品スーパーの標準的な棚(「3尺6段」)のなかで、NBはゴールデンゾーン(目線の高さ)やエンド(棚の両端)といった一等地からじわじわと後退している。トップバリュ(イオン)の年間売上は1兆円超、セブンプレミアム(セブン&アイ)は1兆5,000億円規模。PBはもはや「棚の一角を借りる商品群」ではなく、売り場を構成する基幹的な品ぞろえへと変わりつつある。
当社が全国2,035名を対象に実施した調査でも、PBへの消費者評価は高い。かつてのイメージは薄れ、PBは合理的な選択肢として定着しつつある。NBは良い製品を作り続けているにもかかわらず、なぜ棚前で押されているのか。
問い
製品の問題か?
PBより品質が劣るから選ばれないのか。それとも、別の構造的な理由があるのか。
価格の問題か?
価格差だけが消費者の選択を動かしているのか。メーカーに打つ手はあるのか。
PB台頭の本質は、商品そのものの競争力にとどまらない。棚を握り、データを握り、消費者との接点を握る側に付加価値が集まるという、より根深い構造問題である。では、その構造をメーカーはどう読み解き、どこから手をつけるべきか。
NBはかつて、テレビという強力な武器を持っていた。巨額の資本を要するテレビ出稿は、それ自体が新規参入者を退ける参入障壁として機能し、大手メーカーだけが消費者の印象形成を事実上独占できた。しかし、その前提はすでに崩れている。
商品購入の最終判断に最も影響する情報源は「小売業の店頭情報」が第1位。口コミ・テレビ・Webニュースをすべて引き離している。(2026年3月 メディア調査 n=1,436)
ネット・マス・店頭、それぞれのメディアを「利用量」と「信頼度」で見ると、予想外の逆転が起きている。消費者が最終的に購買を決める瞬間、どのメディアがどう働いているのか。そして、その構造をメーカーはこれまで十分に意識してきたのか。
価値伝達の前提が崩れたとき、メーカーの戦場はどこへ移るのか。その答えは、調査データのなかにある。
CONSULTING
棚前は、可視化でき、測定でき、設計できる。
購買の約85%は売り場で決まります。立ち寄り・視認・比較・選択という棚前の購買行動を、当社は複数の一次調査によってデータで捉えます。経験と勘に頼ってきた売り場づくりを、エビデンスに基づく設計へ。調査の設計から分析、戦略提案まで一貫してご支援します。
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