
2019年の冷凍めんの生産食数は前年比2.1%増の18億5,223万2000食で4年連続で過去最高を更新した(日本冷凍めん協会)。

市販用めん類のなかで、約15%(金額ベース)を占めるとみられる冷凍めんは、2014年に消費税増税の影響で前年割れとなったものの、食の簡便化志向や個食化傾向を受けて、アップトレンドで推移している。2019年はとくに中華めんの伸長が大きかった。冷凍めんは、日常食としてだけでなく、災害時の備えとしてストック需要が増えており、成長を支える要因のひとつとなっている。今年に入ってから、新型コロナ感染拡大による休校やテレワークの増加で、家での食事が増加、冷凍めんは大きく伸び、一時は小売店の棚から姿を消すほどの売れ行きとなった。巣ごもり消費で、今春の売上が5割近く伸びたブランドもあったという。新型コロナ感染拡大は落ち着きをみせてきたものの、在宅需要は旺盛で、冷凍めん市場は今後も伸びが期待される。
参照コンテンツ
- 「食と生活」のマンスリー・ニュースレター 第120号
ウィズ・コロナ時代の新たな食生活 増える女性の調理負担 - 「食と生活」のマンスリー・ニュースレター 第119号
"自粛"で変わる購買行動とライフスタイル - MNEXT 眼のつけどころ 新型コロナ禍で消費はどう変わるか-シンクロ消費と欲望の姿態変容
- MNEXT 2021年「消費社会白書」の中間総括
「きちんとした」私と「ヒトとの結縁」を守る価値へ転換―id消費へ
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