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公開日:2021年04月09日

消費者調査データ No.338
ファーストフード(2021年4月版)
コロナ下でも堅調続く「マクドナルド」



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 2020年は、新型コロナウイルスの感染拡大による飲食店の休業や時短などで、外食全体の売上高は2桁のマイナスとなった。そんななかで、ファーストフード業態は前年比96.3%と減少幅は小さく、特に洋風のファーストフードは105.5%と拡大している(一般社団法人 日本フードサービス協会)。

 今回は、当社が任意に選んだファーストフード29チェーンについて、「知っている(認知率)」「自宅や会社・学校の近くにある(近隣立地)」「利用したことがある(利用経験)」「昨年に比べ利用が増えた(利用増加)」「最近3ヶ月内に利用した(3ヶ月以内利用)」「今後(も)利用したい(利用意向)」と「利用経験者における今後の利用意向(再購入意向)」という7項目について、インターネットモニターに対して行った調査結果をランキング形式でお届けする。

 今回の調査でも、前回(2020年4月版)と同様、「マクドナルド」が全項目1位となった。「マクドナルド」は、利用経験が87.3%、3ヶ月以内利用が42.0%、今後の利用意向が58.9%で、2位以下には15~20ポイント程度の大差をつけての独走だ。さらに、昨年に比べて利用が増えたという人は13.1%、再購入意向も67.3%と高い。幅広くユーザーを獲得しているだけでなく、一度獲得したユーザーを手放さないという盤石の強さである。

 マクドナルドを追うのは、「ケンタッキーフライドチキン」だ。しかし、近隣立地で「マクドナルド(61.5%)」に21.1ポイントの差をつけられ、3ヶ月以内利用でも22.0ポイント差となっている。さらに「モスバーガー」や「丸亀製麺」にも追い上げられている。

 また、再利用意向について前回と比較すると、一時脚光を浴びたファーストカジュアル系のチェーンで、順位を落としているものが目立つ。「クア・アイナ」は前回65.6%の3位だったが、今回は47.6%で16位。「タコベル」は同じく56.3%の5位から50.0%の12位へ。「シェイクシャック」も14位から18位へと順位を落としている。これらのチェーンは繁華街などの立地が多く、外出自粛の影響を受けやすかったとも考えられる。

 コロナ禍で、外食産業は観光業と並んで大きな打撃を受けた業種だ。しかし、テイクアウトやデリバリーなど、"新常態"下の需要を獲得した一部ファーストフードチェーンは好調だ。マクドナルドの2020年12月期は創業以来の最高売上高を記録。「バーガーキング」はテイクアウト限定のキャンペーンを行ったり、「丸亀製麺」も一部メニューに限られていたテイクアウトを、うどんにも対応した。在宅時間の増加や簡便志向を追い風にしたファーストフード業界の今後が注目される。

注目ランキング
  • 3ヶ月以内購入
    1. マクドナルド         42.0%
    2. ケンタッキーフライドチキン  20.0%
    3. ミスタードーナツ       18.3%
  • 今後の意向
    1. マクドナルド         58.9%
    2. ケンタッキーフライドチキン  43.4%
    3. モスバーガー         42.1%

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詳細データのダウンロード

クロス集計表 サンプルイメージ
消費者調査データ クロス集計表 サンプルイメージ

調査概要

提示29チェーン

  • マクドナルド
  • モスバーガー
  • ケンタッキーフライドチキン
  • ロッテリア
  • ベッカーズ
  • フレッシュネスバーガー
  • ファーストキッチン
  • バーガーキング
  • クア・アイナ
  • シェイクシャック
  • カールスジュニア
  • UMAMIバーガー
  • サブウェイ
  • カレーハウスCoCo壱番屋
  • すき家
  • 吉野家
  • 松屋
  • くら寿司
  • スシロー
  • はま寿司
  • なか卯
  • てんや
  • 名代富士そば
  • はなまるうどん
  • 丸亀製麺
  • ゆで太郎
  • タコベル
  • 築地銀だこ
  • ミスタードーナツ


調査設計

調査手法:インターネットリサーチ
調査期間:2021年3月5日(金)~3月10日(水)
調査対象者:当社インターネットモニター 20歳~69歳
        全国の男女個人
有効回収サンプル数:1,030サンプル
サンプル構成(%)




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