ごま油の市場が拡大を続けている。2019年の生産量は53,257トンで7年連続の拡大だ。拡大に転じた2013年と比較すると、生産量は18.3%増加している(農林水産省「油糧生産実績調査」)。
成長の背景にあるのは、ごま油の健康イメージの周知と、それによる利用シーンの多様化だ。ごま油は、原料の胡麻由来のセサミンやビタミンEなどを含むことから、テレビや雑誌などのメディアで健康効果がいわれており、健康に悪い、太るなどのマイナスイメージを払拭、良質で体に良い油というイメージが広まった。健康に良い成分の摂取しやすい生食での利用も増え、風味油としても定着している。メーカー各社は、鍋料理や麺類の風味付けなど新しい使用法の提案を行ったり、ごま油使用を全面に打ち出した商品を発売したりしている。ごま油の堅調な拡大は今後も続きそうだ。
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