冷菓市場の拡大に弾みがついている。2017年度(2017年4月~2018年3月)の冷菓市場は過去最高を更新した。2018年度も好調は持続し1~2%の拡大が見込まれる。
日本アイスクリーム協会発表の「アイスクリーム類及び氷菓販売金額の推移」をみると、冷菓の市場は6年連続で拡大し、2017年度は初の5,000億円超えを達成した。市場をけん引しているのは、高品質化の著しい中価格帯のアイスだ。「明治 エッセル スーパーカップ スイーツ」をはじめとした「スイーツ系アイス」やグリコの「sunao」など「糖質オフ」などの付加価値をプラスした商品が伸びているとみられる。その一方で、これまで冬場の主力だった、濃厚系「冬アイス」やプレミアムアイスは伸び悩んだ。
2018年夏は記録的な猛暑だったこともあり、冷菓の喫食回数が増えたことから、2018年度も手堅い伸びが見込まれているものの、2019年度は、原材料費高騰による値上げや消費税増税などの逆風要素もある。メーカー各社は主力商品に注力、インパクトのある新商品やプロモーションを展開すると思われ、最需要期に向かい、ますます激しい競争が見込まれる。
参照コンテンツ
シリーズ 成長市場を探せ
おすすめ新着記事
成長市場を探せ コロナ特需の反動乗り越え成長するパスタソース(2024年)
コロナ特需から3年連続で縮小するレトルト市場にあって、パスタソースは2年連続の成長となった。「あえる・かける」だけで一品となるレトルトパスタソースの簡便性は、時短ニーズにマッチするものとして成長が期待されている。
消費者調査データ 紅茶飲料(2024年10月版) 首位「午後の紅茶」、「紅茶花伝」に水をあける
2023年、数量金額ともにプラスとなった紅茶飲料。調査結果を見ると、キリンの「午後の紅茶」が再購入意向以外の5項目で首位を獲得した。認知率は9割、購入経験も5割を超え、再購入意向では2位以下に10ポイント余の差をつけ、リーディングブランドらしい強さをみせた。
消費者調査データ ミネラルウォーター(2024年9月版) 全項目首位「サントリー 天然水」、リピート意向の高いPB
2023年、2年連続で2桁増を達成したミネラルウォーターについての調査結果をみると、全項目で5ポイント以上の差をつけて「サントリー天然水」が首位に。2位は「い・ろ・は・す天然水」。再購入意向ではベスト10内に5ブランドのPBという結果となった。