チーズ市場の拡大が続いている。ここ10年で消費量は約42%増加し、2015年度から3年連続で過去最高を更新中だ(出所:農林水産省)。
チーズ市場のなかでもとりわけ伸びているのが、カマンベールチーズやブルーチーズなどのナチュラルチーズだ。ここ数年、チーズの健康効果が周知されてきたことや、チーズ専門店の増加や、チーズを使った中食の人気などに後押しされて、拡大を続けている。
健康効果では、骨粗鬆症やサルコペニア(筋肉減少症)、認知症の予防に有効などの情報が発信されており、2018年3月には、ブルーチーズが血管年齢を若返えらせるなどの情報も追加されたことから、ブルーチーズが一時品薄になるなどの人気となった。
外食では、チーズタッカルビの流行に続き、アリゴ、ラクレットやモッツァレラチーズなどの専門店が次々と登場し、SNS映えのするメニューで人気を博している。コンビニエンスストアなどの中食でもチーズを使ったデザートなどは増加傾向にある。
2019年2月から、日欧EPAの発効により欧州諸国からの輸入チーズの関税が引き下げられる。今後の市場拡大の勢いがさらに増すことが期待されている。
シリーズ 成長市場を探せ
おすすめ新着記事
成長市場を探せ ビスケット市場、4年連続プラスで初の4,000億超えに(2024年)
緩やかに増減を繰り返してきたビスケット市場が伸びている。2020年から4年連続プラスで、2023年はついに4,000億円を超えた。コロナ下でも堅調な動きを見せ、2023年の販売金額は4,260億円で、コロナ前の2019年比で1.13倍となった。
消費者調査データ ノンアルコール飲料 首位は「ドライゼロ」、追う「オールフリー」「のんある気分」
2022年のノンアルコール飲料市場は8年連続で拡大を続け、過去最高と推定される。調査結果をみると、ビールテイストの「アサヒ ドライゼロ」が、全項目で首位を獲得したが、再購入意向ではカクテルテイストやワインテイストなどのブランドも上位に複数ランクイン、ノンアルコール飲料の幅の広がりを示している。
「食と生活」のマンスリー・ニュースレター 20代男性の内食志向にマッチして伸びる冷凍餃子
数ある冷凍食品の中で圧倒的1位の生産量を誇る冷凍餃子は誰がなぜどのように購入しているのか調べてみた。餃子の選好度、購入頻度、購入増減とも20代が他の年代に比べて高く、冷凍餃子は若い年代が牽引して、拡大してきていることがわかった。