富士通の2021年3月期の連結決算は、売上収益3兆5,897億円(前年同期比6.9%減)、営業利益2,663億円(同25.9%増)と減収増益であった。新型コロナウイルス感染症による減収影響、PCの前年特需の反動減の影響が大きく減収した一方、採算性の改善、費用の効率化が進み、さらに事業譲渡益、前年のビジネスモデル変革費用の負担減により大きく増益、営業利益、当期利益ともに過去最高を達成した。セグメント別にみると、売上収益の8割超を担うテクノロジーソリューションで特にコロナ影響を大きく受け、売上高は3兆436億円と前年度比5.3%の減収となった。前年のWindows7関連特需の反動が大きいユビキタスソリューションは売上高3,346億円で同26.5%の大幅減収、デバイスソリューションは本業では電子部品中心に9.1%の増収となったものの、前年度の第3四半期に三重工場を譲渡した影響で売上高2,939億円、同4.7%の減収となった。2020年7月には「Fujitsu Way」を12年ぶりに刷新、経営方針「IT企業から社会課題の解決に貢献する「DX企業」への変革を目指す」を策定、ふたつの課題(1)"For Growth"と"For Stability"で価値を創造し、お客様の事業成長と安定に貢献、2)社内DXの更なる実践により、自らを変革)に取り組んでいる。2021年度も前年度からの施策を確実に実行し、テクノロジーソリューションで増収増益を目指す。
企業活動分析/戦略分析シートのご利用には有料の会員登録が必要です。
本コンテンツでは、企業の戦略や活動を当社独自のフレームに沿って時系列で整理しています。
各企業の決算情報やニュースリリースをチェックする手間をかけることなく、戦略や事業環境を素早く把握できます。競合比較や業界分析などに幅広くご活用ください。
現在、企業活動分析/戦略分析シートのサンプルを無料公開しています。無料会員への登録でダウンロードできますので、ぜひお試しください。
企業活動分析レポートのダウンロード
- バックナンバー
企業活動分析に関する基調論文
参照コンテンツ
- MNEXT 2022年の消費の読み方-価値拡張マーケティング(2021年)
- MNEXT 凍結した消費マインドを溶解させるマーケティング―解除後の消費増加シナリオ(2021年)
- MNEXT 静かに激変する「当たり前の日常」と解凍消費(2021年)
- MNEXT 眼のつけどころ 市場脱皮期の富裕層開拓マーケティング―価格差別化戦略(2021年)
- オリジナルレポート コロナ下とコロナ後の消費の展望(2021年)
競合他社の業績と比較分析する
おすすめ新着記事
成長市場を探せ ビスケット市場、4年連続プラスで初の4,000億超えに(2024年)
緩やかに増減を繰り返してきたビスケット市場が伸びている。2020年から4年連続プラスで、2023年はついに4,000億円を超えた。コロナ下でも堅調な動きを見せ、2023年の販売金額は4,260億円で、コロナ前の2019年比で1.13倍となった。
消費者調査データ ノンアルコール飲料 首位は「ドライゼロ」、追う「オールフリー」「のんある気分」
2022年のノンアルコール飲料市場は8年連続で拡大を続け、過去最高と推定される。調査結果をみると、ビールテイストの「アサヒ ドライゼロ」が、全項目で首位を獲得したが、再購入意向ではカクテルテイストやワインテイストなどのブランドも上位に複数ランクイン、ノンアルコール飲料の幅の広がりを示している。
「食と生活」のマンスリー・ニュースレター 20代男性の内食志向にマッチして伸びる冷凍餃子
数ある冷凍食品の中で圧倒的1位の生産量を誇る冷凍餃子は誰がなぜどのように購入しているのか調べてみた。餃子の選好度、購入頻度、購入増減とも20代が他の年代に比べて高く、冷凍餃子は若い年代が牽引して、拡大してきていることがわかった。