富士通の2017年3月期の連結決算は、 IFRS準拠で売上高4兆5,096億円(前年同期比4.8%減)、営業利益は1,288億円(同6.8%増)と減収増益であった。ビジネスモデルの改革に伴うコスト削減及び高収益モデルの構築により、より効率的な経営を行うことができるようになってきた。国内市場は携帯電話の出荷台数の減少やスマートフォン向けのLSIの所要量の減少というマイナス要因があったものの、システムインテグレーション及びインフラサービスにおける収益が堅調に推移し、法人向けパソコン及びモバイルウェアが増収になったため、全体ではほぼ前期並みとなった。一方、海外は大幅な減収(18.5%減)となった。為替市場での大幅な円高により、前期比でおよそ2,000億円の減数影響を受けたことや、欧州向けのインフラサービス及び北米向けネットワークプロダクトの売上が低調であったためである。営業利益については、デバイスソリューションがLSI所要量の減少や為替の影響で減益となったものの。ユビキタスソリューションが法人向けパソコン及びモバイルウェアの増収効果に加え、コストダウン及び費用効率化が進み損益が改善したため、全体でも増益となった。今後は、ビジネスモデルの変革をさらに推進し、本業の成長による利益の拡大、収益力の向上を図っていき、テクノロジーソリューションを中核とした真のサービスカンパニーを目指す。
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