販売組織におけるマネジメントとして大きく
- 目標管理
- 方針管理
- 目標を実現する組織活力をどう高めるか
の3点がポイントとなります。
販売活動の目的は最終的には売上げ・利益で示されますが、それらは活動の結果現れる成果に他なりません。こいう成果を獲得するためにたとえば「配荷率、フェイス獲得数、優位置確保、鮮度維持」の四つを販売課題に設定している食品メーカーもあります。
このような「販売課題」にブレークダウンして活動目標を設定することが必要です。業界によって商品によってこれら課題は異なりますので自社に適した販売課題設定がポイントです。また、目標管理に売上げ・利益だけでなくこれらの課題の遂行状況管理、効果的な実施管理が必要です。
販売組織のマネジメントのもうひとつの柱が方針管理です。これは自社の方針(企業方針や商品別方針など)を現場に波及させる活動です。企業方針は得意先を担当している販売員によって具体化されることが基本です。目標管理は販売員、マネジャー双方によってなされますが、方針管理はマネジャーの基本任務となります。その手順を示しますと、
- 自社のトップ方針、販売方針を具体的に顧客目標に反映させます。(たとえば商品のシェア目標や育成商品目標など)
- 部長、課長といったマネジャーの提示にもとづき討議し、どんどん具体的な目標におろしていきます。
- 販売員の納得を得ながらさらに具体的な販売計画、行動計画化していきます。
このような討議・計画プロセスを経てはじめて具体的な方針理解とその計画への反映が可能となります。
このように結果主義でなく、活動プロセスを重視すること、販売員も納得できる目標管理を進めることがまず第一歩となります。
参照コンテンツ
- 営業現場の科学
- マーケティング用語集 販売組織を決定する要素
- マーケティング用語集 事業・商品別組織
- マーケティング用語集 機能別組織
- マーケティング用語集 マトリックス組織
- マーケティング用語集 組織戦略の最適化
おすすめ新着記事

2022年、値上げの春をどう乗り切るか
原材料高、原油価格高騰に端を発する値上げは様々な商品分野に波及し、コロナ禍で持ち直しつつあった消費マインドも再悪化が懸念されている。メーカーにとっても、値上げの巧拙が業績を左右する重要な局面だ。消費者ニーズを捉えて付加価値を高め、値上げ後も選択してもらえるような価格戦略・ブランドづくりが必要になってくるだろう。この値上げラッシュを乗り切り、物価上昇・消費低迷の市場環境下でも成長につなげるためのヒントを、当社が蓄積したケース・理論から紹介する。

強い「ハーゲンダッツ」、ファンつかむPB
家計調査によると、2021年の冷菓の支出金額は2年連続で1万円を超え、食糧費に占める割合も2年連続で過去最高となった。調査結果を見ると、店頭接触や購入経験など複数の項目で「ハーゲンダッツ」が首位に。特に3ヶ月以内購入では2位の「チョコモナカジャンボ」に9.7ポイント、今後の購入意向でも同じく「チョコモナカジャンボ」に9.3ポイントの差をつけた。

人種のるつぼ「川口市」 "本当に住みやすい街"は流通戦略の新たなモデルケース
テレワークの定着で職住分離が進み、生活者のライフスタイルが変化。それに伴い、人気のエリアも変わってきている。なかでも注目の街が、東京都北区に隣接する埼玉県川口市だ。川口市は、2021年度の税収が当初見込みより34億円上回る943億円になることを発表。コロナ禍で税収が落ち込む自治体が多いなか、バブル期以来の増額補正となった。買い物面では、都市型店舗と郊外型店舗が同居する"買住近接"エリアだ。居住者も多様で、ファミリーからシニア、日本人と外国人など、様々なライフスタイルが共存。多様性の街「川口市」には、今後の流通戦略のヒントを見出すことができる。




マーケティング用語集
