現在ではなく、将来ないしは競争的な視点での重点商品をいいます。つまり、将来の柱商品に育成すべき商品や競争的に劣位にある地位を変えるような商品のことを戦略商品ということになります。現在の商品構成にはない商品で、長期的・競争的な考え方をもった商品ともいえます。
戦略商品はひとつではありません。戦略をどう考えるかによって戦略商品のタイプが変わります。いくつかのタイプを挙げてみましょう。
- 育成商品
現在の商品構成にはない商品で、近い将来、市場や需要の変化によって中心になるだろうと考えられる商品です。ある意味で将来を担う柱商品といえます。 - 新規チャネル向け商品
旧来チャネルを維持しながら、新規チャネルの開拓を意図した商品。業態別商品や別ブランド商品、プライベートブランドなどがこれにあたります。 - 限定商品
需要期や不需要期をねらった期間限定商品、弱い市場での地域限定商品です。 - 競争相手牽制商品
競争相手の新商品の伸びを止めるためのものや競争相手の参入を阻止するためのものがあります。 - 新事業商品
商品ラインの拡大、新市場開拓、もしくは事業の多角化を意図した商品。
戦略商品は「戦略」と呼ばれるだけの特別な意図がこめられています。従って、
この意図を達成するような販売が展開されなければならないことは、いうまでもありません。
具体的には
- 戦略商品の「戦略の意図」を正しく理解する
- 意図に合わせて「正しく」売る
- 意図に合わせて「粘り強く」売る
などですが、戦略商品の販売に対する評価の仕組みも重要です。
参照コンテンツ
- MNEXT 戦略を読む 競争戦略立案のためのデータベースの手法と提案
- JMRからの提案 価格の魅力に勝つブランド開発 (2001年)
- JMRからの提案 2010 Winning Marketing Style 商品魅力度開発(2001年)
- マーケティング用語集 商品別強み・弱み分析
- マーケティング用語集 限定商品
- マーケティング用語集 シーズン商品
- マーケティング用語集 ヒット商品
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