東海旅客鉄道の2018年3月期の連結決算は、営業収益が1兆8,220億円(前期比3.7%増)、営業利益が6,620億円(同6.8%増)、当期純利益が3,955億円(同0.7%増)となった。営業収益、営業利益とも、鉄道部門の伸びが大きく貢献した。不断のコストカットと安全性の両立を図る一方、東海道新幹線については、地震対策を継続させたほか、1時間に最大10本の「のぞみ」を運転できる「のぞみ10本ダイヤ」を利用して需要に合わせた列車設定を実施するとともにN700Aの投入を進めた。営業施策については、「エクスプレス予約」の会員以外でも利用できる東海道・山陽新幹線の新しいネット予約・チケットレス乗車サービス「スマートEX」を開始、「エクスプレス予約」を合わせて、利用拡大に向けた取組みを推進するなど、積極的に展開。超電導リニアについては、各所工事に着工したほか、資金面においては鉄道・運輸機構より1兆5,000億円の借入を行い、総額3兆円の資金を調達した。鉄道以外の事業においては、JR名古屋駅直結のJRゲートタワーに商業施設・ホテル・レストラン街等の営業を開始し、全面開業を迎える。2018年度も、鉄道部門は堅調が予想され、増収増益を見込んでいる。
シリーズ「移動」のマーケティング
- なぜ駅はスゴイのか?-変わる駅の役割と新たなビジネスチャンス
- 変わる家族と駅の役割
- 世代交代で変わる鉄道と駅の役割
- 消費のホットスポットとしての駅
- 移動の起点・終点としての駅
- ビッグデータの宝庫「駅」でのビッグデータ利用を阻むもの
- ネットワークと駅
- なぜこうなった?これからどうなる?駅ナカ
- 観光日本のゲートウェイ「駅」
競合他社の業績と比較分析する
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