ウエルシアホールディングスの2023年2月期の連結決算は、売上高1兆1,443億円(前年同期比11.5%増)、営業利益456億円(同6.1%増)の増収増益となった。コロナ感染者数増加による関連需要の大幅な伸長、コクミン、ふく薬品の連結子会社化もあり売上高は2桁成長、人件費を中心とする販管費のコントロールにより水道光熱費の上昇等を吸収し、営業利益は増益となった。品目別にみると、医薬品は、コロナ感染者数増加による抗原検査キットや総合感冒薬等の販売増加により売上高伸長。化粧品は、行動制限の緩和が進むにつれメイクアップ関連が持ち直し傾向。食品は、値上げによる消費者の買い控え対策として強化した販促施策により売上高伸長。調剤は、調剤報酬改定・薬価改定があったが、調剤併設店舗数の増加等により処方箋受付枚数増で売上高が伸長。2023年度からは3ヵ年の新中期経営計画を策定した。企業理念、4大方針を軸としたウエルシアモデルを推進し、2030年のありたい姿として「地域No.1の健康ステーション」を掲げ、グループ売上高3兆円を目指していく。初年度終了間近の2024年2月末には、イオン子会社のウエルシアホールディングスはイオン資本の入る業界2位のツルハホールディングスと経営統合の協議を始めると発表。2兆円の巨大ドラッグ連合誕生に向け、今後の動向が注目される。
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参照コンテンツ
- 戦略ケース 大衆薬のネット販売本格化で始まるメーカー・小売の業界再編(2013年)
- 戦略ケース 「イオン・ウエルシア」 × 「マツモトキヨシ」 薬を売るには店員の知識か値段か(2007年)
- 戦略ケース 改正薬事法で変わるドラッグストアの競争軸(2008年)
- 戦略ケース どうなるドラッグストア ドラッグストア第2段階へ、規模拡大化と高付加価値化へ分化(2005年)
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