SUBARUの2020年3月期の連結決算は、売上高3兆3,441億円(前年同期比6.0%増)、営業利益2,103億円(同15.7%増)、当期純利益1,526億円(同7.9%増)と増収増益となった。増収は海外の自動車販売台数の増加、増益は販売台数増加および米国販売奨励金費用抑制や研究開発費の減少などが主な要因である。自動車販売台数は103.4万台(前年比3.3%増)、海外市場は主力の米国市場で2018年後半に全面改良した「フォレスター」や新型車「アセント」が引き続き好調に推移したことなどで、90.8万台(同5.0%増)となった。一方、国内市場では「インプレッサ」の販売が減少したことで12.6万台(同7.7%減)となった。中期経営ビジョン「STEP」の2年目となる2019年度は、「品質改革」と「SUBARUづくりの刷新」を最重要テーマに掲げ、これらの改革を推進した。また、2019年8月にはトヨタ自動車(株)と新たな業務資本提携に合意し、アライアンスの強化を図った。さらに2020年1月には気候変動に関する中長期目標(ロードマップ)を公表、個性と技術革新で脱炭素社会の実現に貢献する活動を着実に推進している。2021年3月期は新型コロナウイルスの感染拡大により減収減益予想ながら、第二四半期には主力市場である北米での想定よりも早い回復基調を受け、営業利益、当期利益ともに黒字を確保、通期でも1,100億円の営業黒字を見込む。
参照コンテンツ
- 戦略ケース 自動車メーカーの生き残り戦略―移動システム産業で成功するためには(2018年)
- 戦略ケース トヨタ自動車vs. 日産自動車
世界のトヨタ、V字復活の日産。グローバル再編に向けた持続成長の鍵は何か(2003年)
競合他社の業績と比較分析する
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