スズキの2016年3月期の連結決算は、売上高3兆1,807億円(前年度比55%増)、営業利益1,953億円(同8.9%増)、当期純利益1,167億円(同20.4%増)となった。国内売上高は、軽自動車税増税の影響やOEM売上の減少により、減少した。一方で、海外売上高はインドネシアで売上高が減少したものの、インドにおける四輪車の売り上げ増加により、2兆1,328億円(同11.0%増)となった。セグメント別では、二輪車事業は新型ロードスポーツバイク「GSX1000」が販売貢献した。しかし、インドネシアでの減少が影響し前年度に引き続き、営業損失7億円を計上した。四輪車事業では国内が販売不調であったが、欧州地域での「ビターラ」の売上寄与やインド、パキスタンでの増加等により増収増益となった。特機等事業では、米国での船外機の売上増加等によりで増収および大幅な増益となった。今後は、二輪車事業での赤字体質脱却のために選択と集中を行い、スズキの特徴を明確にした商品開発を目指す。また四輪車事業では、軽・A・B・C・SUVセグメントの商品に注力し世界の拡大している小型車市場に対応してさせていく。来年度は、売上高3兆1,000億円(前年比2.5%減)、営業利益1,800億円(7.8%減)、当期純利益930億円(同20.3%減)を見込んでいる。
参照コンテンツ
- 戦略ケース 「スズキ」×「ダイハツ」 コスト競争を生き残るのは企業連携か内製化か(2007年)
- 戦略ケース チャイナインパクト! ホンダ、スズキ国内バイクメーカーの逆襲(2002年)
- 戦略ケース 新市場開拓への挑戦~カプチーノ~(1987年)
- 戦略ケース スズキアルトの製品開発と市場導入作戦(1980年)
競合他社の業績と比較分析する
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