Alphabetの2016年度の連結決算は売上高903億ドル、営業利益237億ドルであり、それぞれ前年度からの伸長は20.4%、22.5%と驚異的な成長率である。グーグルの持株会社のであるAlphabetは、主にグーグルのビジネスと、それ以外のビジネス(Other Bets)から成り立っている。今期のグーグルビジネスの売上高は895億ドル(前年比20%増)となった。世の中がオフラインからオンラインでの生活にシフトしていくことに伴い、グーグルの広告ビジネスは圧倒的な成長を遂げており、今後もそれが続くことが予想される。しかしAlphabetは、長期的にはグーグルビジネス以外の収入源が必要と考えており、近年Other Betsに積極的に投資を行っている。AlphabetにおけるOther Betsの売上高構成比は今年度は0.9%であるが、売上高の成長率は82%と急速に成長している。今後はそれらのビジネスの早期収益化と、グーグルビジネスとのシナジーの創出がAlphabetの更なる成長の鍵となる。
参照コンテンツ
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- 戦略ケース 導入進むロボアドバイザー―フィンテックは貯蓄を投資に誘導できるか(2017年)
- 戦略ケース 今後の医療機器「主戦場」手術ロボット分野でキヤノンが勝つために(2016年)
- 戦略ケース "ロボット大国"日本は、なぜ「手術支援ロボット」市場で勝てないのか(2015年)
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競合他社の業績と比較分析する
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