山崎製パンの2019年12月期の連結業績は、売上高1兆612億円(前年比0.2%増)、営業利益248億円(同2.0%増)と増収増益であった。第2四半期以降の山崎製パン(株)の業績回復が全体を牽引し、子会社群の業績不振をカバーした。具体的には、ヤマザキパン各部門の業務推進体制を整備、和洋菓子部門の科学的根拠に立った期限表示の延長、パン部門のルヴァン種の活用等、部門別の製品施策・営業戦略が奏功し、第2四半期以降、単体業績が回復した。デイリーヤマザキ事業については、月次管理から週次管理に変更し、19年6月からは「週次商品施策・営業戦略小委員会」を毎週開催し、ヤマザキパンの生産部門・営業部門と合同で店舗競争力の強化を図ったものの黒字化は叶わず。2020年度も、引き続き「厳撰100品」を中心とした主力製品の品質向上と科学的根拠の上に立った消費期限の延長に取り組むとともに、ヤマザキの知恵と知識、技術を駆使した製品開発に積極的に取り組み、営業・生産 が一体となった部門別製品施策・営業戦略、小委員会によ る 「なぜなぜ改善」を推進していく。
参照コンテンツ
- 戦略ケース 国産小麦100%使用パンを拡充 (2008年)
- 戦略ケース 「顧客本位・良品提供」の理念で価値提供 (1995年)
- 「食と生活」のマンスリー・ニュースレター 第107号 2019春の食品値上げラッシュ!値上げ方法で明暗
- 「食と生活」のマンスリー・ニュースレター 第112号 消費増税ついに「10%」も―駆け込み購入、盛り上がり欠く
競合他社の業績と比較分析する
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