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公開日:2022年12月12日

感情社会の生活イノベーション
エモーショナルブランディング
ブランド研究チーム


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購買の手がかりとなるブランド

 まず、ブランドに対する購買意識について確認いたします。現在、値上げや収入二階層化が進み、有名ブランド離れが起こっています。しかしその反面、日用品購入に関しては、ブランドを選ぶ割合が高いということがわかりました。「日用品購入にはブランドを選ぶ」という人が57.8%、「知っているブランドだと安心感がある」も51.6%と、日用品ブランドに関してはポジティブな意識を持っている人が半数以上という結果になっています。

 続いてどんな人が日用品購入にブランドを選ぶのかを階層意識別に見ると、階層意識が「上」であるほどブランドを選んでおり、階層意識の「中以上」では7割を占めています。 階層意識が「下の下」であっても43.8%がブランドを選ぶという結果であり、ブランドが選択の重要な手がかりになっていることがうかがえます。


良し悪しの判断が難しい「品質」

 ブランドを重要視していることがわかったところで、具体的にどのように品定めをしているのかをみていきます。今回はビールと化粧水で調査しました。


図表


 それぞれのカテゴリーで、品質をどの程度重要視しているかをみると、重要視している計でビールは85.5%、化粧水は91.8%の人が品質を重視しています。しかし、品質の良し悪しがわかるかどうかに関しては、「判断できる」と答えた人は3割以下となっており、7割以上の人は品質がわからないという結果になっています。

 では、何をもって購入に至る判断をするのでしょうか。購入理由をみてみると、ビールでは「味」、化粧水では「肌なじみがよいかどうか」という商品属性が1位となっています。 そして2位、3位ではどちらとも「好きなブランドなので」「高い品質なので」という理由が続いています。

 結局は商品の品質が不確実であるために、なんらかの指標となるものを「好きなブランドかどうか」で選んでおり、ブランド選択には感情が大きく関わっていることがわかりました。


感情行動をベースにした購買行動 

 今回調査を行った結果を、購買行動をベースにして表してみました。


図表


 従来の購買行動では認知、記憶、試行、使用、愛用という段階がありますが、これは合理的で直線的な購買行動モデルです。しかし、実際には品質の良し悪しもわからず、限られた情報の中で合理的に点数付けをして決めるということはとても難しいことです。

 実際に調査してみると、その意思決定をしていく段階には感情が大きく作用しており、行動経済学の観点と照らし合わせると、従来の購買行動の裏に隠された感情的行動として曲線的に表すことができます。

 認知には、もともとの形成された認知資産が必要です。何度も目にするというような宣伝効果や購入経験が認知資産に繋がります。購入動機が起こる前に、ある程度この認知資産が形成されていることが重要となります。

 そして認知資産として意識的に記憶できるものは五つまでであることがわかりました。何らかの購入動機が起こり、実際に選ぼうとする場合には、それがふたつから三つに絞られること、そして評価の枠組みは経験や好き嫌いによって違い、その評価は合理的な計算をせずに、代理指標となるもので価値を評価し決定します。そして購入後には好意形成をし、保有効果を発揮します。

 今回の調査結果では、新しく覚えたりするのが面倒というような機会コストによるロックインではなく、好きだから変えたくないという態度変容コストの割合が高く見られました。このような感情的行動の観点からポイントを3点踏まえて提案させていただきます。


上位攻略

 まずひとつ目は、上位ブランドに選ばれることがマストだということです。今回の調査ではビール、化粧水、動画配信サービスのカテゴリーで調査しました。

 3カテゴリーに共通した結果として、思い浮かべられるブランドの数は「五つ以下」が8割以上であり、比較検討する時の数は「三つ以下」で8割以上であるということがわかりました。 つまり、それぞれの市場やニーズ層の上位三つのブランドに選ばれることが比較検討される上で必須であり、五つにも入れなければ競争の入り口にすら立てないということになります。つまり、どのように認知資産を形成するかが購入機会を得る前の段階での鍵になります。

 認知資産という観点では、過去の認知経験が重要になり、企業の広報活動や業績、研究開発などを通して、企業のイメージや企業活動が重要になります。認知資産として形成されるためには、できるだけ企業に対しての良い印象、「グッドウィル」を持ってもらうことが重要であると言えます。


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「選択の近道となる代理指標」

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