半歩先を読む日本最大級のマーケティングサイト J-marketing.net

公開日:2023年08月21日

「食と生活」のマンスリー・ニュースレター 第156号
サブスクが選ばれる理由とは? Z世代が切り拓く動画・音楽サブスクの未来


本コンテンツは、食生活についての消費者への独自調査をもとに、その分析結果をまとめたオリジナルコンテンツです。有料会員の方は、調査結果の分析パートと、主要各紙から食生活のトレンドを整理した業界クリップの2部構成でお届けするレポート形式のPDFダウンロードがご利用いただけます。


【1】伸びるエンタメ消費

 動画配信ビジネス、音楽配信ビジネスは、業界団体調べによると、ともに2ケタ成長している。今回はこれらエンタテインメント市場における、サブスクリプションサービスを誰がどのような理由で選んでいるのか調査をおこなった。

 まず、自ら進んで動画や音楽を視聴する媒体としては、無料の動画配信サービスが6割を超える結果となった(図表1)。1年内の支出状況をみると、動画配信サービスでは3割、音楽配信サービスでは1割程度の人が支出していた(図表2)。1年前と比較して、今回取り上げた7項目はどれも支出が増加しており、特にダウンロードによる動画・音楽コンテンツ及びコンサート等のチケットは4割を超え、高くなっている。ネットのコンテンツが増加しているだけでなく、ライブをはじめとする興行の回復もみられる(図表3)。

さまざまな基本属性の中で、視聴媒体に特に差があったのは世代で、いわゆるZ世代にあたるリオ世代、ゆとり世代では動画・音楽の定額制サービスの割合が高く、新人類、断層世代では、テレビ・ラジオ放送の割合が高い。この傾向は、男性で強い(図表5)。

図表
高画質版の図表はレポートダウンロードをご利用ください


【2】サブスクの利用は若者がけん引

 各サブスクサービス別に認知利用状況をみていく。動画サービスにおいて、もっともよく利用されているのはAmazon Prime Video、次いでNetflixとなっている。現在利用率はAmazon Prime VideoがNetflixの約2倍となっている(図表6)。利用頻度の増減をみると、Netflixをはじめとする動画4サービスと音楽サービスのYouTube MusicとSpotifyは増加計が約5割で、増加から減少を引いた純増率も4~5割増加している(図表7)。

 次に、動画と音楽それぞれについて属性別の違いをみていく。動画サービスの利用率は全体の40.0%、音楽サービスの利用率は15.9%と、利用率は動画が音楽を大きく上回る。動画・音楽ともに女性より男性が利用しており、リオ世代を筆頭に若い世代の人々がサブスク市場をけん引している。動画サービスでは、男性リオ~団塊ジュニア、女性リオで利用率が高くなっている。音楽サービスでは、男女リオ、男性バブル後、男性団塊ジュニアで利用率が高くなっている(図表8)。  

図表
高画質版の図表はレポートダウンロードをご利用ください


【3】ラインナップやオリジナリティで選別されるサブスクサービス

 サブスクサービスを選択した理由をみると、もっとも高いものは、動画・音楽ともに「ラインナップが豊富だったから」で5割程度にのぼる。次いで、共通して「値段が安かったから」「好きなジャンルの動画(楽曲)が豊富だったから」といった項目が上位にあがっている(図表9)。

 さらに、世代とサービスごとに比較すると、リオ・ゆとり世代と新人類・断層世代では明らかな差がみられた。動画サービスでは、リオ・ゆとり世代は新人類・断層世代と比較して、先の上位項目(値段が安いを除く)のほか、「オリジナリティがある」「映像・音声などの品質が高い」といった項目も高くなっている。利用率上位2位の動画サービスを比較すると、Netflixは、ラインナップと品質、Amazon Prime Videoは、値段の安さと付随サービスの充実において優位性があることがわかる。音楽サービスでは、新人類世代と比較すると、選択理由においてリオ・ゆとり世代は「値段が安い」が低く、「高音質だった」が高くなる結果となった。利用率の高いサービスでみると、Apple MusicとSpotifyはラインナップの面で他と差が大きく、Spotifyはそれ以外も含め全体的に高い(図表9)。

図表
高画質版の図表はレポートダウンロードをご利用ください


【4】まだまだ伸びるサブスク市場

 動画・音楽サブスクサービス全体を概観すると、いずれかの利用経験率は47.0%、現在利用率は43.3%、今後利用意向率は49.2%である。利用経験から現在利用への減少幅は3.7%であり、現在利用から利用意向への増加幅は5.9%と今後の増加意向が上回っている(図表11)。

 サブスクの利用数についても、動画では、1年内の増減の差は+16.0pt、今後意向の増減の差は+13.2ptとなっている。これは、音楽についても同程度の差がみられ、1人あたりの利用数は今後も増えていきそうだ(図表12)。

 サブスクサービス別の今後利用意向をみると、現在利用者ベースではほとんどが8~9割と高い。20~69歳の全体ベースでみると、NetflixとAmazon Prime Videoが比較的高くなっている(図表11)。

 ここまでみてきたように、エンタテインメントへの支出は増加の傾向にある。そうしたなかでサブスク市場の成長を支えているのは、リオやゆとりといった世代である。そして、彼らはコンテンツの豊富さやオリジナリティを評価する。今後もZ世代を中心に利用者は増加し、サブスク市場は成長を続けると推察される。

図表
高画質版の図表はレポートダウンロードをご利用ください


レポートダウンロード

レポートのPDFダウンロードには有料の会員登録が必要です。


* オリジナル調査結果の分析 構成(全4頁)
  1. 伸びるエンタメ消費
  2. サブスクの利用は若者がけん引
  3. ラインナップやオリジナリティで選別されるサブスクサービス
  4. まだまだ伸びるサブスク市場

* 業界クリップ 2023年5月(全6頁)
  1. 消費者の動き        【消費の回復続く】
  2. 売れている食品・メニュー  【上半期のヒットの動向】
  3. 東京市場          【ゴディバ初のベーカリー店】
  4. 地産地消          【地域の健康課題に密着した取組】
  5. 食品企業の経営       【海外展開の強化の動き】
  6. 製品開発          【物価高における商品動向】
  7. 価格政策          【昨年を上回る値上げの動き】
  8. プロモーション       【コロナ後の店舗見直し】
  9. チャネル政策・チャネル動向 【大丸松坂屋の冷凍食品のサブスク】
  10. ヘッドラインクリップ    2023年6月の動向



最新バックナンバー



おすすめ新着記事

消費者調査データ 「ハーゲンダッツ」、「スーパーカップ」と首位分け合う
消費者調査データ 「ハーゲンダッツ」、「スーパーカップ」と首位分け合う

3年連続で過去最高を更新した冷菓市場、代表的な24ブランドについて調査した。結果は、「明治エッセルスーパーカップ」と「ハーゲンダッツ」が、店頭接触と購入経験では「エッセル」、今後の購入意向では「ハーゲンダッツ」が首位、3ヶ月内購入では「エッセル」と「ハーゲンダッツ」が同率首位と激しい首位争いを繰り広げた。

消費者調査データ エナジードリンク(2024年4月版)首位は「モンエナ」、2位争いは三つ巴、再購入意向上位にPBがランクイン
消費者調査データ エナジードリンク(2024年4月版)首位は「モンエナ」、2位争いは三つ巴、再購入意向上位にPBがランクイン

コロナ禍からの復調傾向がみられるエナジードリンク市場についての調査結果をみると、「モンスターエナジー」が複数の項目で首位を獲得した。2位争いを繰り広げるのは、「リアルゴールド」、「アサヒドデカミン」、「レッドブル・エナジードリンク」の3ブランドだ。

成長市場を探せ クラフトジンがけん引 国産ジン、5年で3.9倍に
成長市場を探せ クラフトジンがけん引 国産ジン、5年で3.9倍に

2023年の国内ジン移出数量(出荷量)は、前年比113.4%の4,987キロリットルで、4年連続の2桁増となった。2017年にはそれまで横這いで推移していたジンの出荷量が前年比115.8%に、さらに2020年にはサントリーの「翆」が発売、市場は一気に1.5倍に拡大。その後も勢いは続き、2022年には初めて4,000キロリットルを超えた。



J-marketingをもっと活用するために
無料で読める豊富なコンテンツ プレミアム会員サービス 戦略ケースの教科書Online


お知らせ

2024.03.25

当社合田執筆の「猛スピードのクルマはいらない」 これからの高齢化社会に必要な“まちづくり”とは何か? そのヒントは欧米になかった!」がメルクマールに掲載されました。

新着記事

2024.05.27

企業活動分析 ゼンショーの23年3月期は主力の外食の生産性向上などで増収増益

2024.05.24

消費者調査データ No.407 冷菓(2024年5月版) 「ハーゲンダッツ」、「スーパーカップ」と首位分け合う

2024.05.23

24年3月の「商業動態統計調査」は37ヶ月ぶりのマイナスに

2024.05.22

戦略ケース 三越伊勢丹の復活は本物か

2024.05.22

24年3月の「旅行業者取扱高」は19年比で94%に

2024.05.21

24年4月の「景気の現状判断」は2ヶ月連続で50ポイント割れに

2024.05.21

24年4月の「景気の先行き判断」は6ヶ月ぶりに50ポイント割れに

2024.05.20

企業活動分析 日清製粉グループの23年3月期は二桁の増収増益

2024.05.17

24年3月の「家計収入」は18ヶ月連続のマイナス

週間アクセスランキング

1位 2024.05.15

MNEXT 未来を読むー四つの資本主義

2位 2024.01.18

「食と生活」のマンスリー・ニュースレター おにぎりブーム到来! おにぎりが選ばれる理由とは(2024年1月)

3位 2024.03.13

戦略ケース なぜマクドナルドは値上げしても過去最高売上を更新できたのか

4位 2022.05.10

消費者調査データ エナジードリンク(2022年5月版) 「レッドブル」「モンスター」認知率拡大、上位の牙城揺るがず

5位 2023.04.05

日本人の7割はチーズ好き ぜいたくニーズに支えられ伸長

パブリシティ

2023.10.23

週刊トラベルジャーナル2023年10月23日号に、当社代表取締役社長 松田の執筆記事「ラーケーションへの視点 旅の価値問い直す大事な切り口」が掲載されました。

2023.08.07

日経MJ「CM裏表」に、当社代表取締役社長 松田の執筆記事が掲載されました。サントリー ザ・プレミアム・モルツ「すず登場」篇をとりあげています。

ENGLISH ARTICLES

2023.04.17

More than 40% of convenience store customers purchase desserts. Stores trying to entice shoppers to buy desserts while they're shopping.

2023.02.22

40% of men in their 20s are interested in skincare! Men's beauty expanding with awareness approaching that of women

2022.11.14

Frozen Foods' Benefits Are Expanding, and Child-raising Women Are Driving Demand

2022.09.12

The Penetration of Premium Beer, and a Polarization of the Growing Beer Market

2022.06.20

6.9 Trillion Yen Market Created By Women― Will Afternoon Tea save the luxury hotels in the Tokyo Metropolitan Area