
2020年の国内の衣料用洗剤市場は、生産数量が前年比5.0%減、出荷金額が同2.5%減となった(経済産業省「生産動態統計」より)。特に粉末洗剤で落ち込みが大きい。
今回は、当社が任意に選んだ衣料用洗剤28ブランドについて、「知っている(認知率)」、最近3ヶ月以内における「広告・記事を見たことがある(広告接触)」「店頭などで見たことがある(店頭接触)」、「買って使ったことがある(経験率)」、「3ヶ月以内に買って使った(3ヶ月以内購入)」、さらに「今後(も)買って使いたい(今後意向)」と「購入経験者における今後の購入意向(再購入意向)」という7項目について、インターネットモニターに対して行った調査結果をランキング形式でお届けする。
今回の調査でも、前回(2020年11月版)と同様、花王の「アタックZERO」が全項目で首位を獲得した。「アタックZERO」は、前回(2020年11月版)広告接触と店頭接触の高さが特徴的だったが、今回はそれぞれ微減。一方で3ヶ月以内購入は大きく上昇し、再購入意向の2位との差も前回の1.6ポイントから9.4ポイントに拡大した。広告接触と店頭接触のアドバンテージから実際の購入やリピートにつなげた好例といえる。
2位以下には「トップ スーパーNANOX(ライオン)」や「エマール(花王)」、「アタック抗菌EX(花王)」、「アクロン(ライオン)」などが入っている。それぞれ、高濃度でコンパクト、おしゃれ着洗いなど明確な特徴があるブランドで、すべて液体洗剤だ。
再購入意向をみると、首位は前述のように「アタックZERO」で、2位から6位までが4ポイント差以内に並んでいる。3ヶ月以内購入の上位「アタック抗菌EX」や「エマール」に加え、「アタック3X(花王)」や「アリエールバイオサイエンスジェルボール4D部屋干し(P&G)」、「アリエール バイオサイエンスジェル(P&G)」などが入っている。
昨年来のコロナ禍による清潔意識の高まりで、洗濯回数は増加傾向にある。求められる機能についても、除菌・抗菌や、部屋干し対策などが重視されているという。衣料用洗剤は、高機能化が進むなか、さらなる競争激化が予想される。
- 注目ランキング
-
- 3ヶ月以内購入
- アタックZERO(花王) 27.9%
- エマール(花王) 23.0%
- トップ スーパーNANOX(ライオン) 21.4%
- 再購入意向
- アタックZERO(花王) 75.6%
- アタック3X(花王) 66.2%
- アタック抗菌EX(花王) 66.0.%
- 3ヶ月以内購入
詳細データのダウンロード
クロス集計表 サンプルイメージ
調査概要
提示28ブランド
- アタックZERO(花王)
- アタック抗菌EX(花王)
- アタック3X(花王)
- ニュービーズ リュクスクラフト(花王)
- エマール(花王)
- トップ スーパーNANOX(ライオン)
- トップ クリアリキッド(ライオン)
- アクロン(ライオン)
- アリエール バイオサイエンスジェル(P&G)
- アリエール 除菌プラス(P&G)
- アリエール ダニよけプラス(P&G)
- アリエール バイオサイエンスジェル(P&G)
- ボールドジェル(P&G)
- さらさ【衣料用洗剤】(P&G)
- ヤシノミ洗たく洗剤(ヤシノミ洗剤)
- 液体セフター(生協)
- アタック 高活性バイオEX(花王)
- ニュービーズ(花王)
- トップ プラチナクリア(ライオン)
- 部屋干しトップ 除菌EX(ライオン)
- 無リントップ(ライオン)
- 消臭ブルーダイヤ(ライオン)
- アリエール サイエンスプラス7(P&G)
- ボールド プラチナクリーン粉末(P&G)
- セフターE(生協)
- アリエール パワージェルボール4D(P&G)
- アリエール バイオサイエンスジェルボール4D部屋干し(P&G)
- ボールド ジェルボール3D(P&G)
調査設計
調査手法:インターネットリサーチ調査期間:2021年10月22日(金)~10月27日(水)
調査対象者:当社インターネットモニター 20歳~69歳
全国の男女個人
有効回収サンプル数:1,017サンプル
サンプル構成(%)

参照コンテンツ
- 企画に使えるデータ・事実 成長市場を探せ 衣料用液体洗剤(2020年版)
- 戦略ケース 増えるコインランドリーと減少するクリーニング店~変化する市場への対応から需要創造へ~(2017年)
- 戦略ケース 「花王」 × 「P&G」 取引条件透明化で値下げ圧力克服(2007年)
おすすめ新着記事

消費者調査データ ヨーグルト 首位は「明治ブルガリアヨーグルト」、再購入意向上位には機能性訴求商品が並ぶ
4年ぶりにプラスとなったヨーグルト市場。調査は明治ブルガリアヨーグルトの強さと、機能性を訴求したパーソナルサイズの再購入意向の高さが目立つ結果となった。

猛暑に伸びる、3年連続過去最高更新のミネラルウォーター
ミネラルウォーター市場は、コロナ禍の落ち込みからたった1年で成長軌道を取り戻し、2024年には前年比10.5%増の4,794億円余、過去最高を3年連続で更新した。背景にあるのは、続く猛暑の夏に伴う水分補給ニーズ、メガトレンドである健康志向、災害対応の備蓄などだ。

消費者調査データ 植物性ミルク 首位は「キッコーマン 豆乳」、再購入意向にはオーツやアーモンドミルクも
低カロリーで高栄養が支持され堅調に拡大する植物性ミルク。調査結果では「キッコーマン 豆乳」が全項目で首位となった。プレータイプの豆乳が上位に目立つが、再購入意向ではオーツやアーモンドミルクも上位に食い込んだ。





![戦略家のための知的羅針盤[エム・ネクスト]product by 松田 久一](/img/mnext-sub-title.png)