
2019年のミネラルウォーター類の国内生産量は、3,639,511Kℓで、前年比99.5%、20年ぶりの前年割れとなった(一般社団法人 日本ミネラルウォーター協会)。
今回は、当社が任意に選んだミネラルウォーター類29ブランドについて、「知っている(認知率)」、「買って飲んだことがある(経験率)」、最近3ヶ月以内における「広告・記事を見たことがある(広告接触)」「店頭などで見たことがある(店頭接触)」、「3ヶ月以内に買って飲んだ(3ヶ月内購入)」、さらに「今後(も)買って飲みたい(今後意向)」と「購入経験者における今後の購入意向(再購入意向)」という7項目について、インターネットモニターに対して行った調査結果をランキング形式でお届けする。
今回の調査では、サントリーの「サントリー天然水」が全項目で首位を獲得した。2位には6項目で「い・ろ・は・す 天然水(日本コカ・コーラ)」が入ったが、「サントリー天然水」はすべての項目で5ポイント以上、特に3ヶ月内購入では9.9ポイント、今後の購入意向では11.3ポイントの差をつけ、トップブランドらしい強さをみせた。「い・ろ・は・す 天然水」も3位以下には5ポイント以上の差をつけており、トップが「サントリー天然水」、追う「い・ろ・は・す 天然水」で3位以下は項目ごとに順位が僅差で入れ替わるという状況だ。
また、ユーザーのロイヤリティの指標となる再購入意向は、前回(2019年9月版)と同様に、上位には母数が少ないながらフレーバーウォーターや、価格競争力に優れるプライベートブランドの商品が複数ランクインした。
昨年は冷夏と大容量ペットボトルの値上げなどの影響で前値割れとなったが、ミネラルウォーター類の国内生産量はこの20年で4倍に拡大した。今年に入ってからは、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、3月には備蓄需要が伸びたものの、4月は外出自粛やテレワークの推進に伴い、都心部の店舗や自動販売機での売上が減少、厳しい状況が続いている。メーカー各社は、ラベルレスボトルや100%リサイクルのボトルなど環境への配慮を前面に打ち出した施策などで巻き返しを図っている。消費者の使用シーンも、通常の飲用に留まらず、乳児用の粉ミルクや調理に使うなど広がっている。ミネラルウォーター類が再び成長軌道に戻れるかが注目される。
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クロス集計表 サンプルイメージ
- サントリー天然水(サントリー)
- アサヒ おいしい水 天然水(アサヒ飲料)
- キリン アルカリイオンの水(キリン)
- キリン 晴れと水(キリン)
- 富士山麓のおいしい天然水(ポッカサッポロ)
- い・ろ・は・す 天然水(日本コカ・コーラ)
- ミウ(ダイドードリンコ)
- フロムアクア(JR東日本)
- 天然アルカリ温泉水財宝(財宝)
- 日田天領水
- ミッキーマウス天然水(ブルボン)
- ゲロルシュタイナー
- ヴィッテル
- エビアン
- コントレックス
- ペリエ
- クリスタルガイザー
- サンペレグリノ
- ボルヴィック
- セブンプレミアム天然水(セブン&アイ)
- ファミマの天然水(ファミリーマート)
- トップバリュ 赤ちゃんのナチュラルミネラルウォーター(イオ
- みなさまのお墨付き 天然水(西友)
- サントリー天然水 フレーバーウォーター(サントリー)
- い・ろ・は・す フレーバーウォーター(日本コカ・コーラ)
- キリン 晴れと水 手摘みレモン(キリン)
- アサヒ おいしい水プラス 「カルピス」の乳酸菌(アサヒ飲料)
- ミウ フレーバーウォーター(ダイドードリンコ)
- フロムアクアのフレーバーウォーター(JR東日本)
調査期間:2020年07月10日(金)~07月15日(水)
調査対象者:当社インターネットモニター 20歳~69歳
全国の男女個人
有効回収サンプル数:1,024サンプル
サンプル構成(%)



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